日本語能力試験

全世界で一斉に実施されたとのことで、この日は日本語を学ぶ人にとっては大変な一日だった訳だ。
ホームページhttp://www.jlpt.jp/で見てみると、海外57の国・地域、合計186都市で行われ、応募者数は44万人にも達したようだ。
スリランカでも1500人ぐらい受験したのかな。


その試験の監督をしてきた。


担当したのは、新たにカテゴリー分けされてできたN5というレベル。
基本的な日本語が理解できて、主に教室内での会話や身の回りの出来事について会話できるレベルをさすようだ。
20歳前後の受験者が中心。
受験票とIDカードを照合して、本人確認。
顔をみて再度、本人確認。
しかし、写真と本人が違いすぎ・・・。
どうみても、同一人物に見えない・・・。
思春期の変化は著しいということだろうか。


マークシートでの受験。
彼らにとっては初めての経験だろう。
正しくマークシートが塗られているか確認して回る。


ちらっと問題と回答を確認してみると、ほぼ全問正解しているのから全く出来ていないのまで様々。
一番前に座っていた学生は、一問塗りつぶすたびに俺の顔をチラッと見る。
無表情に徹する俺。


チラッ。
無表情。


チラッ。
こらえきれず目をそらす俺。


堪らないので、巡回して回る。




気疲れした一日だったけれど、こんなにも日本語を学んでいる人たちが居るというのを実感できて、なんだか嬉しい一日だった。


自分の担当したクラスに、以前ゴールで会った生徒が5人もいた。
最初から気づいては居たけれど、公平を期すために他の受験者と同じように接していた。
試験終了後
「先生、私たちのこと覚えていますか?」
と声を掛けてきた(自分は先生でもなんでもないけど、なぜか先生と呼ばれる)。
「覚えていますよ。ヒローシャンの学校の生徒さんですよね」
「そうです!! では私たち帰ります」
「はい、気を付けて帰ってください」


ゆっくり正確に、はっきりと話すのってストレスだな。