生き物の気配

我が家は屋根と壁の接点が開放的というか、なんというか。
寝室には天井が有るけれど、その他のスペースには天井がないので、まぁ外界と遮断されていないわけです。
なので、小動物たちは普通に出入りしている。
大きいものから行くと、リス、ネズミ、鳥、ヘビ、クモ、蛾、アリ、蚊。
そんなところか。


なにか生き物が家に侵入すると気配を感じる。
ビニール袋をカサカサとする音や、天井から落ちてくる砂利やなんかの音。
鳴き声や羽音なんかもそう。


寝室にいて、リビングで気配がする分にはどうでも良い。
困るのは、寝室に侵入してきたときと、台所なんかに行って電気を付けるとき。


前者の場合、その後の安眠妨害へとつながるため、全力を上げて駆除。
大抵は蚊なので、蚊取り線香を準備して、両手を拡げて追い掛け回す。
悩むのは後者の場合。
のどの渇きを我慢してそのまま寝るか・・・。
ついそんな事を考えてしまう。
というのも、台所に現れるのはネズミかGと相場が決まっているからだ。


ゴルゴの場合は殺虫スプレーを噴射して退治することも可能。
しかし、ミッキーの場合は困る。
基本的には殺鼠剤を食べてもらって、御臨終してもらうことを願っているのだが、味がお気に召さないのか、あまり食べている様子がない。
しかも、スリランカのミッキーは動きがのろく、追いかければ捕まえられるのでは?と思わせるところがまた困る。
困ってしまうが、やってみた。
さすがにリスのように手づかみする気は起きないので、棒やほうきで殴り殺すというランカスタイルで。


窓の格子を駆け上って逃げようとするミッキーをほうきで払い落とし、まずは部屋の隅に追い込む。
物陰の右っ側から顔をのぞかせる。
ほうきで威嚇。
さっと隠れて、今度は左から。
すかさず左っ側を攻撃。
気分はモグラたたき。
いや、トムとジェリーだったかもしれない。
トム(俺ね)とジェリーの命を掛けた喧嘩。
とてもじゃないが、♪な・か・よ・く けんかしな♪ という気分ではない。


今回の勝負は俺の勝ち。
外に投げ捨てようと思ってドアを開けると、そこにはワンコたち。
「食べるかな?」
そんな素朴な疑問を解消するために、目の前に放り投げる。
後ずさりするお犬様。
なんで?
肉とか骨だと奪い合いなのに。


そして、毎朝どこからとも無く集まってくるお犬様たち。


朝、確認したらジェリーの姿は消えていた。
誰だ?
お犬様にお願い。
頼むから、俺を舐めないでね。