大統領一周年

歴史的な接戦を制して、政権交代を実現させてから一年。


スリランカは良い方向に進んでいるのでしょうか?










まだ、なんとも言えないですかね。


頭が良いと見せたいのか何なのか、常に否定ばかりする「政権与党否定論者」が巷にあふれている昨今。
一年で可能な事と不可能なことがあるし、置かれている立場によって良い悪いが変わってきてしまうので簡単には評価できない。
ましてや、私は市民権すら無い外国人であって、先の選挙でも「清き一票」は投じていない。




だが、逆に蚊帳の外にいるからこそ見えてくることも有る。
それぐらいのトーンで、以下書いてます。




感覚的なところから入ると、一年前よりはピリピリとした雰囲気は無くなってきた。
シンハラ優遇とまでは行かなくても、南部とコロンボに偏った政策をとっていた前政権には、北部東部の反発は強かった。
内戦当時に軍の指揮をとっていたというラージャパクシャ大統領へのあてつけもあっただろう。
タミルやムスリムの人からすると、「結局、割りを食っているのは我々」という思いもあった。


元々持っていた反発心と、新たに芽生えた不信感を父母として、再度「内戦」という悪魔が生まれるのではという不安。


だが、今はちょっと良くなったかな。


シリセナ大統領は、LTTEのテロリストに暗殺の標的にされていた。
その暗殺請負人は実行前に逮捕され10年の懲役を受けた(2006年)。
その人物が、今回の大統領特別恩赦で釈放されたとのこと。
でも、懲役10年てことは2016年で普通に釈放か・・・。
何かおかしいな。

まぁ、いい。


とにかく、こういった融和政策を全面に出して行くのは素晴らしいこと。
それが言いたいだけ。



経済的な面では、国際プロジェクト(それだけじゃないと思うけど)において前政権での不透明な部分は改善されたようだ。
でもその事でプロジェクトの着工は大幅に遅れ、建築作業員を中心に、仕事にあぶれた人たちも多くいる。
プロジェクトが滞っていることで、お金の回りも悪い。
天候不良も大きな理由でしょうけど、野菜を中心に基本的な食物の値上がりが、貧困層の生活を圧迫している。


経済的には決して十分な成果は上げられていない感じ。





私の回りがたまたまなのか分かりませんが、現政権について「前のほうが良かった」という人は居ない。
一年目はご祝儀みたいなもので、ほっといても皆が評価してくれている状況。
これからが正念場。
シンガポルールとドバイに並ぶ、南アジアの中心都市を目指すと言っているらしいので(首相がね)、そこに向けてどう家事を切っていくのか。
楽しみ半分不安半分です。