可愛いだけで役立たず

今回キャンディに帰ってこちらに戻ってくる際、奥さんが調理済みの食品を持たせてくれた。
ジャックフルーツのカレー、魚のカレー、ジャックフルーツのサンボール(フリカケ的なもの)、ライムの漬物などなど。


毎日同じものを食べている事を心配して、このように手配してくれたわけですが、とにかく量が多いので、結局は悪くなる前に食べないとってことで同じものばかり食べる結果になっている。


月曜日の夜からずっと同じものを食べています。
言い方は悪いですが、自分で好きに作った物ではないので飽きが来ます。


今日の晩ご飯も同じものかと少し重い気持ちで家に帰ると、鍋のフタが開いている。
家を出るときに鍋で温めてランチパケットに入れたのだ。
その残りを再度食べようと思っていたのに、その鍋のフタが開いている。
中を覗くと、魚のぶつ切りが見当たらない。


そうです、ネズミの仕業です。


まだぶつ切りは4つぐらいは残っていたはず。
全部やられている。


飽きていたとは言え、ネズミにやるほど嫌になったわけではない。
どうしても食べられなければ冷凍しておくことだって出来た。
自分の管理不足だ。


速攻で奥さんに電話して謝罪。
「あの猫、役に立たないね」と笑われた。


うちの裏庭にお腹の大きなメス猫が居るのですが、彼女の事を言っているのだ。


最初、この家に来た時には遠くの方で「ニャーゴニャーゴ」と鳴くばかりで、近くに寄っても来なかったのに、今では我々が外に出る度に足に絡みつき、しきりと頭を擦り付けて甘えてくるようになった。
随分とプライドの無い猫も居たもんだ。


可愛いし、汚れても居ない。
ノミも居なさそうだし、うちで飼ってやっても良いのだけれど、奥さんは猫があまり好きではない。
というか、家の中に入れると机やら棚やらに登って悪さをするので、それを嫌がっている。
なので裏庭に出る都度、足に絡みつくのを放置して、やりたいようにさせている。
それが精一杯の愛情。


我が家はトイレが外にある。
そこに行くのにも絡みついてくる。
スリランカの田舎のトイレは日本の和式便所のようにしゃがんで用をたす。
その姿勢で精神統一をしていても、お構いなし。
ドアを閉めても隙間が開いているので入ってきてしまうのだ。
可哀想ではあるが、邪魔なので追い払う。
戻ってくる。
追い払う。
戻る。
キリがないので水を少し掛けて怖がらせる。
逃げる。
戻る。
足に絡む。
水を掛けたせいで私のズボンが濡れる。


諦めました。


頼むから、足の間にぶら下がっている物体に対して猫パンチはかまさないでくれと祈るばかり。