クリーンウォーター

うちの水が臭い。


現在住んでいるネゴンボの家は一軒家でして、電気は来てるけど上下水道は無い。
スリランカの田舎では下水が無いのが当たり前。
トイレの排水は脇に立坑を掘ってそこに流し込んで自然と地下深くに染みこんでいく、地下浸透式を採用しているのが通常の姿。
上水はかなり普及してきたけれど、まだまだ井戸水を利用している家も多い。
キャンディの我が家も、最近までそうでしたし。


で、今の家も例に漏れず上水なし。
井戸水仕様です。
家の脇にある井戸からポンプで汲み上げて、屋根上のタンクに貯めるのです。


その井戸水が臭い。
隣の家の木から葉っぱが落ちて、井戸の中で分解発酵しているのだ。


なので、水は腐葉土を溶かしこんだような黒っぽい色をしているし、匂いも腐葉土
分かりやすい例で言うと、北海道の帯広にある十勝川温泉のモール泉のような感じなのだ。
分かりやすくない?


モール泉というのは植物由来の泥炭層を地下水が通過することで得られる、黒っぽい水の温泉だ。
かつては世界に二箇所だけと言われていたようですが、泥炭層なんて世界中の高緯度域に有るわけで、当たり前ですが現在では再分析再分類によって、そこらで入ることができます。


考え方によっては、家でモール泉を利用できるとも言えるのですが、飲料水や料理用水に困る。
飲料水に関しては、会社で購入しているウォーターサーバー用のミネラルウォーターを持ち帰っていいと言われているので、19リットルのポリタンクを車で運び、無くなったら交換という感じで利用させてもらっている。
ウォーターフィルターも利用している。
ユニリーバの製品で「Pureit」という商品。
マイクロファイバーの濾紙、活性炭のフィルター、塩素添加による殺菌、残留塩素の除去という4ステップで水を浄化してくれるスグレモノです。
スリランカで売っているものには「No Gas, No Electricity, No, Filter」とステッカーが貼ってあって、「ガスで加熱もしないし、電気で殺菌もしない、フィルターも通さないでどうやって浄化するの?」と疑問が湧く。
でもまぁ、スリランカですから。
機能すれば良いんです。


塩素添加の機能は、浄水を1600リットルまで作成できて、1600リットルを超えると機能停止するだけで無く、水が供給されなくなるという設計。
知らずに殺菌されていない水を使用するという危険を回避できる。
その後は、4つ全てのシステムを交換する必要がある。
交換キットは2000ルピー弱だったかな。
1リットル1ルピーほどで使えるということだ。


井戸は近いうちに掃除してもらいます。