土砂災害

昨日行けなかったクリヤピティヤ。
ちょっと遠回りして、内陸側を走って行きました。


雨は降り止んだとは言え、まだまだそこらじゅうで家が水に浸かっている状態。
途中でマハオヤという川を渡るのですが、橋の両サイドが削られていた。
橋で川を繋いでいるのではなく、両岸からせり出した道路を橋で繋いでいる状態。
これは、かなり危険な状況ですね。




金曜日の学校は閉鎖することに決定したようです。
まぁ、現時点で40万人規模の避難生活者が出ているようなので、学校に行ってる場合じゃないですし。


土曜日はウェサック。
スリランカ仏教徒にとって、年間を通じて一番大事な日。
ブッダの生誕と悟り、そして入滅を記念するお祭りだ。
通常ならお祭り気分が盛り上がって、家の飾り付けやらなんやらで大忙しの時期。


ですが、どこもそんな雰囲気ではない。
ブッダの一生を描いた大きな櫓のようなものが組まれるのもこの時期の風物詩なのですが、クリヤピティヤまでの道のりで見かけたのは一箇所だけ。


なんとも寂しいウェサックです。


土砂災害の被害も伝わってきています。
マーワネッラから一時間ほど奥に入っていったAranayakeという地域、そしてもう一つBulathkohupitiyaという地域で近くをマハオヤ川が流れる山間部だ。
報道で見る絵から感じるのはコスランダと似てるなって事。
このアラナヤケという地域では山の斜面が崩壊して、その下流域の村が飲み込まれた。
まったくコスランダと同じ状況。


危険な地域という認識は有ったのかもしれないが、数十年に一回でしか起きない災害と日々の利便性を天秤にかけた場合、どちらに傾くか。
地形としてはミクロな扇状地を形成しているのだと思うけれど、地下水が豊富で生活用水の確保が容易なのでしょう。


考えると、インフラが貧弱なことが国民の生死に直接的に関わってきているとも言える。
水へのアクセス、つまり水道がどこでも使える状況であるならば、安全な地域に居住する方法も有ったかもしれない。
今回被害にあった村の成立過程を知らないのでなんとも言えませんけどね。


日本と同じく、スリランカも都市近郊の丘の上部は『山の手』と言った感じで高級住宅街になっていたりする。
しかし、それが田舎に行けば行くほど逆転していき、『山間部』は貧しい人たちの居住地域となる。
『山の手』はインフラもしっかりしている。
『山間部』はバスもないし水道もない。
できるだけ主要幹線道路に近く、水源を確保できる地域に住むことになる。
代償は土砂災害へのリスクだ。