バカンス考察

冬の休暇は、どこに行きますか?


田舎に帰省して、へとへと?
渋滞とか人ごみに揉まれて休暇どこじゃない?


大変ですね。


最近でこそ、日本人の長期休暇の過ごし方の多様性が話題になることも多くなったが、昔は画一的なものだった。
「眼鏡で出っ歯の男が、首からカメラを下げている」
これが欧米諸国における日本人の判りやすいスタイルだった。


団体ツアーで、有名な遺跡や観光地を数分刻みで廻る。
欧米人の旅行スタイルとは大きく違うので話題にもなった。


欧米人はゆっくりのんびりだ。
日本人のスタイルは格好悪い。


いつもの論法。


ということで欧米のスタイルが取り入れられていき、個人旅行、旅先でのんびり、何もしない旅、なんてのがもてはやされて、今に至るのかな?


欧米人は、仕事をしていることで、その仕事に日常の生活を侵されていると考えている。
なので、休暇には何もしない。
何もしないと言う意味は、仕事しないで「生活する」ってこと。
なので、どこにも行かないで手の込んだ料理を作ったり、実家でのんびりしたりでOK。
金持ちはリゾートでのんびり、だね。


日本人って、日常生活を仕事に侵されてるって感覚ないでしょ?
仕事しながらの日常が普段どおりの生活なんだから。
なので、「休みぐらい、どこかに行きたい」となる。
「どこかに行きたい」と言うのは、どこかで買い物とか、食事とか、遊びとかってことになる。


つまり、日本人は当たり前だけど毎日が「日常」なわけ。
で、驚くことに欧米人は毎日が「非日常」なんですね。


これが休暇の過ごし方の違いにつながってるわけで、欧米かぶれのニセ国際人に「日本人はセコセコしすぎ」なんて言われても、気にする必要はないのです。


欧米人は毎日の生活で抑圧されていると感じていて、せめて休みの日は日常レベルに戻させてくれって思ってるってことでしょ?
日本人のほうが幸せじゃん!!
休みの日ぐらい遊ばせて!!なんだから。




そもそもバカンスってフランス語だよね。
VACANCE。
英語のVACANCYと語源が同じです。
欠員とか空席とか、空っぽっていう意味ですね。
または、占有されていない状態。


「何もしない」のがバカンス。
それを日本の「休暇」に当てはめるのが、そもそもの間違い。
というか、なんか恣意的な何かを感じる。




えーっと。
ここで少しスリランカの話を。


スリランカの村人の日常を表す表現に「にかん いんなわー」と言うのがある。
「何もせずに過ごす」とでも訳せばいいのか?
日本語には無い感覚なので、しっくりくる言葉が見つからなかったのだが、「バカンス」で良いと気づいた。



私  「今日、なにしてたの?」
村人  「モクゥットネヘェ. ニカン ヒティエ(何も。ボーっとしてたわ)」


これが、


私  「今日、なにしてたの?」
村人  「モクゥットネヘェ. ニカン ヒティエ(何にも煩わされずにいたよ。まぁバカンスだしね)」


になるわけだ。
随分と印象が変わるね。


元隊員をはじめ、現役隊員、スリランカ在住の日本人の皆様。
これからは意識を変えて行きましょう。
「うちの人、ニカンでさー」とか「ニカンの人、多くない?」とかマイナスのイメージで使うのは止めましょう。
ニカンな皆さんはバカンス中なのですから、バカンスにもいけない我々庶民は、羨ましがってしかるべきなのです。