牛ウィルス性下痢

スリランカ政府は国内の生乳生産を後押しするため、2017年にオーストラリアから2万頭ほどの高収量乳牛を導入した。
Department of Census and Statisticsのデータによると、2016年はスリランカ全土で50万頭弱の乳用牛が確認されている。
これは水牛などは抜いた数字で、しかも乳生産を開始していない子牛も含む数である。
2017年には、これが55万頭を超えてきている。


スリランカ国内での純増に加え、オーストラリアやヨーロッパ各国からの導入の結果でしょう。


素晴らしい。
一割もの増加は、純粋に政府と農家の努力に負うものでしょう。


しかし、悲しいかなオーストラリアから導入した牛群のいくつかで牛ウィルス性下痢の固体が発見された。


牛ウィルス性下痢は、日本では届出伝染病に指定されている。
伝播力が強大で、畜産業全体に甚大な被害を出したり、人への健康的脅威となりえるような疾病で、牛群まるごとの殺処分を含む防疫対策が取られるような「法定伝染病」とは異なる。
とはいえ農家の経済的損失は大きく、妊娠牛が感染した場合は流産したり、上手く出産に至っても垂直感染によって子牛が次の感染源となりうる。


輸出したオーストラリアの企業にはある程度の責任を要求しても良いと思う。
そして、このプロジェクトを主導したスリランカ政府にも、補償を求めるべきでしょうね。