調理用灯油ストーブ

スリランカではLNGの価格統制が廃止され、凄まじい価格高騰になっている。


大手のガス供給会社2社の比較
12.5kgシリンダーの値段
Litro
Rs.1493 --- Rs.2675に 79%の上昇
Laugfs
Rs.1856 --- Rs.2840に 53%の上昇
元々の値段格差が25%ぐらいあったが、今回の値段改定でその差は6%まで縮小。
ちなみにLitroは青色でLaugfsは黄色と、シリンダーの色で一目瞭然。
別の会社のシリンダーを使い回す事は出来ないので、ガス不足の時にはペイントし直す不届き者も居たとか。
充填圧とか違ってたら、とても危険な行為。
無知って怖い。
我が家では黄色を12.5kgと5kg、青色12.5kgをそれぞれ所有してるので使い分けてます。


値段の安さでLitro を選ぶ人が多かったのかも知れないが、人によってはLitroは直ぐに使い終わってしまうと言う人も居て、もしかしたら何かしらのカラクリがあって、安くできてた可能性もある。


で、こんだけ値上げされたら困るよね。
飲食ビジネスとかは、逆に考えれば商品売価に転嫁できるけど、一般家庭ではそうもいかない。


結果、今のトレンドは調理用の灯油ストーブ。
これがバカ売れしてるらしく、ストーブの値段も高騰しちゃってる。


実際、ワタシも「ありかも」なんて考えました。
ただ、そう思ったまさに同じ日に「ガソリン価格の値上げも起きる」と政府高官が発表してたので、まぁ一時しのぎにしかならんわなと思い購入は見送った。



果たして実際のところ灯油ストーブは「買い」なのでしょうか?
少し計算してみました。


値段
灯油 77ルピー(1リットル)
ガス 2675ルピー(12.5kg)=6.36㎥


カロリー
灯油 8,843Kcal/リットル
ガス 24,856Kcal/㎥


1ルピーあたりの熱量
灯油 114.8Kcal/ルピー
ガス 59Kcal/ルピー


ほう。
現状では灯油のほうが圧倒的に安いね。
単純に灯油が150ルピー以下ぐらいまでの値段なら、カロリーベースで考えると安いって事です。
ただ、やはりこのカロリーの低さは問題。
そこそこ良いストーブでなければ高火力の料理には向かない。
キャンプで灯油式のバーナーを使ったことがある人は判ると思うけれど、タンクを予熱したりする必要があって面倒。
家庭用では必要ない作業ですが、滲み出すだけではパワー不足。
一般家庭で冬季に使うストーブを思い浮かべて貰えば良い。
あんなの、ロウソクを束にしたのと変わらないでしょ?
例えば朝の時間が無い状況で灯油ストーブでの調理はキツイと思う。
煤も出るし、匂いや一酸化炭素の問題もある。


近々発表されるであろう値上げによっては、灯油の価格優位性はほぼ無くなるでしょう。
3000ルピーほどするストーブ本体の値段を考慮すると、今の値段のまま灯油が確保できても半年は元を取るのに必要。
ランニングコストだけで考えても、年間で1万ルピーも節約出来ないのでは?
頻繁に購入する手間、調理に掛かる時間、鍋につく煤の洗浄。
メリットとデメリットを考えると、ワタシとしては「無い」かな。