スリランカの中央銀行が主導して導入が始まったLANKAQRというQRコード決済システム。
タクシービジネス国内大手のPickMeも導入を決め、利用者の増加が期待されているとか。
個人的には「要るかね?」と思ってますが、お偉いさんは「ドルの流出が減るメリットがある」と言っている。
ドル?と思いましたが、そうですね。
ちょっと考えてみましょう。
新しい店を始めるとして、決済システムは
1現金
2カード(クレジット、デビット)
3そしてQRコード
このうち、確実にドルが流出するのは2です。
3は場合によってはドル流出を削減できる。
PickMeでの場合は、例えばアプリをダウンロードして登録する際に支払い方式の登録が無かった気がする。
Uberのようにクレジットカードを登録せずに済むのです。
スリランカはカード普及率が低いですからね、その対策でしょう。
タクシーを呼んで行き先を伝えるためのアプリであり、支払いは別に現金で払うことが多いのです。
例えばPickMeのアプリが決済システムを備えていたとする。
登録にはカードが要る。
クレジットカード(デビットカードでも良いですが)の決済システムはVISAやMasterなんかの巨大企業。
つまり客がタクシーを利用するたびに、客→運転手→斡旋会社→銀行→国際カードブランドという具合にお金が流れ、
客 は 運賃 を 運転手 に
運転手 は 手数料 を 斡旋会社 に
斡旋会社 は 決済システム利用料 を 銀行 に
銀行 は ブランドシステム利用料 を 国際カードブランド に
払うわけです。
ここでブランドシステム利用料は外国への支払いになるのでドル払い。
そう。
我々は意識してないですが、デビットカードを利用しても少額のドルが流出するわけです。
しかしPickMeは決済システムが無い。
するとシステム利用料を外国に払わないで済むんですねぇ。
ただし、そのアプリにどうやって入金するかというのは考える必要がある。
QRコードアプリをクレジットカードやデビットカードに連携させるのなら、ドル手数料に関してはあまり意味が無い。
連携させずアプリにチャージする方法を採用するにしても、いずれかのカード経由でするなら同じ問題が起きる。
ドルの流出が減ると期待されるって言うのであれば、恐らくは銀行振り込みを利用する予定なんでしょうかね?
超絶不便な気がしますけど。