バドゥッラ出張

南部の山間部では引き続き水害の影響が出ていますが、中央山地ではそれほどの降雨は記録されていないため、予定通りに現場への出張。
実際、雨は殆ど降っておらず、南西モンスーンの影響が強いように感じた。


報道ではベンガル湾で発生したサイクロンが原因のような話をしていたけれど、どうなんでしょうか?


スリランカの水害における特徴は、山間部で降った雨が下流で深刻な影響を引き起こすということ。
つまり、治水の問題。


もちろん、山間部でそのまま土砂災害が起きることはままあることですが、今回のように河の下流流域での洪水が大きな問題。


スリランカは伝統的に農業国であり、王様が統治していた時代から水は貴重な資源だった。
一度も利用されること無く水を海に流すというのは、考えられない処置なのだ。


雨は溜池に導かれ、そこに貯留できなくなって初めて下流に流す。
それが一度に起きるので、下流域では排水能力を超えてしまう。
しかも、結構な場所で水路が直角に曲げられていたり、宅地造成で水路が狭められていたり、ゴミで流れが滞っていたり・・・。


人災とも言えるのが、スリランカ水害の特徴かもしれません。