マッタラ国際空港

スリランカ南部、ハンバントタに作られた港は第一期の工事だけで4億ドルもの予算が必要とされた。
その85%を中国の融資で賄ったのだが、当然ながら償却できず、99年で11億ドルという金額で中国に貸与することとなった。
放っておけば総額18億ドルの利子返済に陥ることになるはずだったので、懸命な判断と言える。
もっと懸命なら、計画段階で白紙に戻すことができただろうけれど。


そしてマッタラの国際空港。
2016年度、世界で一番空いている空港にランクされた名誉ある空港だ。
2014年5月の月間収益16000ルピーという、田舎の商店並みの国際空港。


こちらも2億ドルの建設費用の90%を中国から融資してもらった。
月に16000ルピーしか利益の出ない空港で、融資金の返済が成り立つはずも無く、政府も頭を抱えていた。
そして、こちらも中国政府にでも貸し出される運命を辿るかと思いきや、インドの出番のようだ。


インドとは至近の距離に位置する、海と空の玄関口を中国に抑えられることを警戒したインド。
PPPの枠組みでマッタラ国際空港を運営することで、中国への監視を強めるのが狙いだろう。


この流れ、怖いですね。
インフラが次々に外国の手に渡る。
ノロッチョロイの石炭火力も中国の援助。
運営権はスリランカなのでしょうが、そこで働く人間は中国人との話。
ここも持っていかれたら、大変なことだ。
実際、ケラニ発電所双日が買収している。
その前の所有者はアメリカでした。


国のインフラを切り売りしているように感じますね。