お葬式

コロンボから帰ってくると、お世話になっているご近所さんと遭遇。
慌てた様子で、
「旦那のお母さんが亡くなったので・・・」
と。


で、本日はお葬式。
お義母さんは朝から葬儀に向かい、僕らは午後から行く事に。
料理を作って持って行くというお義母さんに、
「それはあちらの御近所さんがやるだろうから、
 こっちはお茶とか、砂糖とかがいいと思うよ、
 あとは、やっぱりお金ね」


御飯を作って持っていくのは大変だし、
互助会的なものが存在するスリランカでは、他所の人間が
下手に手を出すとおかしな事になる場合も多い。
その点、お茶や砂糖はいくら有っても困らないので。


結果、1000ルピーほど包んで僕らが持って行く事に。


午後になって、葬儀に向かい、
亡くなられたお母様に手を合わせ、
喪主である友人(と言ってもかなり年上ですが)にお悔やみの言葉。
そしてお金を渡す。


すると、お義母さん登場。
こっそりと、
「いくら渡したの?」
  「ん?1000ルピーだけど?」
「少ないわよ!!ま、良いわ。
 私もお茶と砂糖を渡しといたから」


後から文句を言うという、典型的なひねくれ者です。




親族ではないので、早めに退散することにしていた我々。
すると、お義母さん登場。
「このすぐ近くに、私の叔母さんが住んでるから、行くわよ」


道すがら、
「この見えてる田圃は、全部叔母さんの田んぼよ」
「あ、このコーヒーも叔母さんのよ。うちに生えてるのより全然美味しいわよ」
「あなた、ウズラの卵って食べたこと有る?美味しいのよ!!
 叔母さん飼ってるから、ちょっと貰って帰りましょうね」
「このココナッツも全部、叔母さんのよ」


もう、勘弁して下さい。




お茶だけ飲んで、すぐ退散しました。
御飯を食べていけ、
シャワーも浴びていけ、
今家に帰ったら喪主の人も不機嫌になるわよ、
などなど、引き止められましたが、
葬儀の場所に顔を出して挨拶して帰りました。




色々と言いたいことがある。
1 叔母さんの資産には興味はない
2 あなたの家はどこですか?
3 ウズラが美味しいのは知っているし、葬儀の場に卵を持ち込む気ですか?
  動物性のものは辞めたほうが良いのでは?
4 自慢するほど仲の良い叔母さんなら、ココナッツ貰えば?
  最近、ココナッツ高いって言ってたじゃん。
5 葬儀に来たのに、別の家でのんびりするのも、ねぇ。
  シャワーとか言っても、着替えもないしさ。




奥さんも同じようなことを考えていたようで、
ちょっと口論に。
しかも、話は少しずつずれていく訳です。
奥「そういえば、お母さんの持ってる土地だけど、
  あそこの木を売って、それを叔母さん(お義母さんの妹)に渡すって
  本当なの?」
  

  義母「ええ、なんか問題?」


奥「私達も家の増築とかでお金必要だし、こっちにも分けてよね」


  義母「私の土地の木なんだから、どうしようと勝手でしょ!!」


奥「あのねぇ、今お母さんの住んでる家は誰の家か知ってる?
  私の家だよ。
  生活費だって、私達のお金から出してるんだよ?
  お父さんが私に残してくれたお金は、お母さんが全部使っちゃったし、
  私の給料だって全部お母さんが使っちゃったじゃない!!
  なのに、お母さんの木を売って、実家の方だけにお金渡すの?」


  義母「何言ってるの!!
     今はあなたの親戚でも有るんだから、いいじゃないの!!」


奥「じゃあ、旦那の日本の実家にも援助するの?
  もし、このまま全部実家に渡すつもりなら、
  向こうで生活してよね」


  義母「ムッキーーーーーーーーー!!」




まぁ、こんな感じでバトルが始まり、
最終的にはお義母さんの二人の妹と、私達で三等分することになりました。


しかし、その土地の所有権は
お義母さんが亡くなった後は、姪っ子に渡すようです。


もう、あれだね。
結局は自分たちの血が流れていないという一点に尽きるようだね。
15年ほど一緒に住んでいるが、血の繋がらない義理の娘と、
外国人の俺。
そこに渡すよりは、妹の娘のほうが良いと言うことのようです。


俺としては、そんな土地が有ったことすら知らなかったし、
どうでも良いのですが・・・。


ちょと長くなってきたので、
夕食後に聞いた、数々のエピソードは明日にでも書くとしよう。
お楽しみに。