青空文庫は今年も豊作

2016年になって嬉しい事の1つとして、江戸川乱歩著作権が切れたことが挙げられる。


小学校に通っていた頃の私は、基本的にあまり勉強はせず学校に行くのも体育と給食が楽しみだったアホガキでした。
学校で好きな場所は、体育館、体育倉庫、理科準備室、保健室など。
そしてもう一つが図書室。
クラスで一番多くの本を読んだ、なんてことは言わない。
遊ぶのに忙しくて「本の虫」には成りきれなかったのだ。


うちの父親は本を買うことに対しては寛容だったため、家にもそれなりに本はあったのですが、同じ本を何度も読むという性質の子供ではなかったので、そのうちにお金が勿体無いと思うようになり、自然と図書室から本を借りるようになっていった。


そして年長の友達が読んでいたのを借りて、すぐにハマったのが江戸川乱歩
あのオドロオドロしい表紙。

([え]2-1)怪人二十面相 江戸川乱歩・少年探偵1 (ポプラ文庫クラシック)

([え]2-1)怪人二十面相 江戸川乱歩・少年探偵1 (ポプラ文庫クラシック)

そう、この手の表紙です。


片っ端から読み漁りましたねぇ。
あの頃は今みたいに情報化社会ではなかったから、彼のペンネームがエドガー・アラン・ポーから来ているなんて言うのを知ったのは、随分と後になってから。


それを知った時の「へぇー」とも「ほー」とも表現しがたい感覚が懐かしい。



そんな明智小五郎や小林少年の活躍が、スリランカに居ながらにして再度楽しめるのだ。
これは有難い。


ただ、未だ作業中の作品ばかりで、今読めるのは記念すべき乱歩デビュー作の「二銭銅貨」のみ。
本格的に作品が公開されるのは2月になってからの予定らしく、ボランティアの皆さんの活躍を応援しています。


あとは谷崎潤一郎とかも読みたいな。
で、海外ではアンネの日記の著者であるアンネ・フランクも没後70年。
日本は没後50年で著作権が切れる一方で没後70年と規定している国も多い。
アンネとその父親はドイツ国民なので、ドイツの国内法が適用されて70年。
アンネ没後70年とはいえ、作品自体は父親のオットーが発表したもので、そのオットーが無くなったのは1980年。
となると、まだ70年経過していない。
しかし「アンネの日記」の作者はアンネ・フランクとされており、オットーは編集者でしか無いとの見解も有る。
この辺りで問題が多く、アンネ・フランク財団は無断で公表した場合は訴訟も辞さないとのこと。


自分に関して言えば、今更お金を払って「アンネの日記」を手に入れることは無いと思う。
でも、パブリックドメインで発表されてデジタルコンテンツになっていれば、もう一度読んでみたいとも思う。
これが一般的庶民の感覚ではないでしょうか。