3Dメガネが必要か?

うちの妻は大学生。


こう書くと、「えっ!?そんなに若い奥さん貰ったの!?」と言われますが、日本と違ってスリランカは社会人入学の制度が充実しているので、実際にはそこまで若くはありません。


まぁ、年齢のことはともかくとして、彼女の専攻は「生物学」だか「微生物学」だかそんなところ。
そこの履修内容に化学、有機化学なんかも含まれる。


私も一応、そちらの方面を専攻していた過去がありまして、なんとなくの事は理解しているのですが、もう20年近くも前の事。
忘れていることも多い。


で、彼女が聞いてきた。
「立体異性体のS体・R体の識別が理解できないから、もし分かるなら教えてほしい」




ええ、私もやりましたよ。
やったという記憶はありますよ。
ただねぇ、内容となると甚だ怪しいもんでして、正直自信がない。


なんとなくの事は分かっても、説明して教えてあげるのは厳しい。


で、彼女に教える前に私の復習がスタート。
とりあえず、ザッと目を通して小テストを解いてみる。
答えが違う。
そして、このテキストは不親切にも解答に解説のないタイプ。
答えがボンッ!!と並べてあるだけ。
これでは自習には向かない。


しかたないので、さらに理解を深めるべく日本語での復習にとりかかる。
インターネットは便利。
私の学生時代には無かったモノ。


ですが、いくつか見たサイトでは私の疑問は解決されなかった。
やはりインターネットとは言え、立体モデル構造を視覚的に理解させるのは至難の業のようです。
で、さらに一歩戻って見ることに。
立体構造の表記方法の理解が足りないと感じたからだ。
立体異性体を紙面上に表記する場合にはいくつかの方法がある。
一般的なのはくさび形表記。
実線と破線、そしてくさび形のマークで擬似的な立体構造を示したもの。
そしてもう一つが、フィッシャー投影式。


ここで問題がある。
くさび形表記とフィッシャー投影式とで同じものを紙面で表した場合、表記のルールが異なっているので、頭のなかで立体化する時に混乱する。
それこそが、私の解答ミスの原因だと判明。


理解は深まった。
恐らく、高校生や大学生の時より理解している。
あとはどうやって妻に説明するか、だ。




この歳になって、こんな自習をすることになるとは思わなかったが、良い頭の体操になった。