可哀想なネコ

ランカの同期隊員ひとりマハッタヤ*1に、
「トレシュー持って行って向こうでもサッカーやろうぜ」と言われ、どうしようかと悩んでいた俺も踏ん切りがついて、早速買い物に出かけた。
車を運転して出かけたのだが、途中ネコの死骸が道路に・・・。

自分の家でもネコを飼っている。過去に二匹いたがいずれも病死、行方不明となり今は三代目。自分が畜産農家のお客さんに頼んでもらってきた、というか拉致してきたネコだ。そんなこともあって、その死骸を直視できず、思わず目をそらしてしまった。気の毒というか、申し訳ないというか、そんな気持ちになって「帰りに埋めてやるか」と考え、とりあえず車を走らせた。


で、スポーツオーソリティーに行き
「任国外旅行*2でネパールに行くならザックとか必要だよな」と思い、購入。
「雨が降ったらレインウェアも必要だよな」と思い、購入。
「おっ!サンダル安いな」と思い、購入。



思わぬ出費だ。


ま、スーツケースにも余裕があるし問題ないだろう。そう考えて帰路に着いたわけだが、外は雨。そしてふと行きがけに見たネコを思い出し、急いで車を走らせた。現場周辺に着いたが、不思議なことに死骸が無い。
「誰かが避けておいてくれたのかな?」そんなことを思っていると、茶色い物体が目に入った。
「あ、まだあったか」そう思い近くに車を寄せる。


「・・・・ん?・・・あれ?・・・・・・・えーーーー!」




そこで目にしたのは、雨に濡れてぐしゃぐしゃになった茶色い紙袋でした。
めでたしめでたし。

*1:マハッタヤとはシンハラ語でMr。〜さんのような使い方。

*2:隊員には二年の間で三週間、近隣諸国を研修目的に訪れる休暇が与えられる