周囲をぐるりと丘に囲まれたサッカーグラウンド。
そこでのサッカー終了後、おしっこのしたくなった俺は、トボトボと丘を登っていく。
グランドが見渡せるぐらいに登ってくると、下からは見えなかったが住宅街になっている事に気づく。
登ってくる前に立ちションのポイントとして目星を付けていた場所は、なんと豪邸の門の脇を飾る植物だった。
チームメイトの一人がすでにそこで用を足していたし、我慢も限界だったので「俺も」と思い準備をする。
しかし、先発隊のチームメイトが放つ放物線の先には、通行人が・・・。
さすがにそれはマズイと思い直し、さらに丘を登ることに。
なかなか具合の良い場所が見つからず、とうとう頂上まで来てしまった。
振り返ると、さっきまで走り回っていたグランドが雲海に隠れていた。
頂上の向こう側は、いきなり切り立った崖になっており、下の様子はまったく判らない。
周りを見渡すと、丁度良い茂みがあった。
早速、ズボンを下げておしっこ開始。
そうとう我慢していたからだろう。いつまでたっても終わる気配がない。
かなりの時間をそのままの状態で過ごし、ふと振り向くと、そこには小学校が・・・。
窓からは小学生がこちらを見ている。
これはマズイ。
残尿感は甚だしいが、すぐにおしっこを中断して、何も無かったかのように学校の方へ歩いていく。
窓のすぐ外まで近づく。
まるで体育館のように大きな教室だ。
どこにも表示は無いけれど、俺にはこのクラスが6年生だという事がわかる。
そのクラスでは、作業用フォークリフトの運転練習をしていた。
そこで俺も気づいた。
「これ夢だな」
それと同時に、
「ヤバイ!!」
と感じて飛び起きた。
なぜなら、夢の中で「おしっこ」というのは典型的なオネショのパターンだからだ。
しかも俺が寝たのはコロンボのホステル。
衆人環視の中で、オネショなんて自殺モノだ。
子供の頃に、夢の中でおしっこをして「あ〜気持ちイイなぁ〜」の後の、下半身に伝わる暖かい液体の感覚。みんなにも記憶があることだろう。
だが、しかし!!
起きてみれば、おしっこを全く漏らしていない!!
もちろん膀胱は、張り裂けんばかりに膨らんでいる。
即効でトイレに駆け込み、事なきを得た。
去年ラジオで伊集院光も同じような事を話していた。
子供の頃なら絶対にオネショをしていた状況なのに、していない。
「大人になるというのはこういうこと」だと。