アンティークの品

ここ2日ほど、ちょいと古めかしい物品について書いてきた。
今回は、お皿です。



青一色で絵付けされた陶器。
所々ヒビが入っているが、まだ十分使用に耐える。
これは、亡き義父の祖父が使っていたという一品。


裏を見ると、こんな感じ。

残念ながらアンティークについての知識はゼロに近い。
「なんでも鑑定団」か「ギャラリーフェイク」で仕入れたモノぐらいだ。
この皿を見て理解できるのは、
手作業での絵付けではなく、プリントであるということぐらい。


しかしながら、インターネットという便利なものが使えるので、
とりあえず、色々と検索ワードを打ち込んで調べてみた。
わずかに読み取れる「Regout」「TANCREDE」、
あとは絵柄の「スフィンクス」など。


で、出てきたのは
「Petrus Regout&Co MAASTRICHT」という会社。
オランダで1834年にPetrus Regout氏が開窯した会社で、
王室にも献上していたという由緒正しき会社のようです。
で、この陶器がいつ頃制作されたものなのか調べたいのだが、
これが難しい。
この会社に関する情報がかなり少ない。
ここで、「なんでも鑑定団」の知識が活かされる。
バックスタンプの絵柄の変遷を辿ることで、いつ頃の制作なのかが、
ある程度推測できるという事を思い出した。
で、遂に探し当てたのが、オランダ陶磁器のバックスタンプを
大量に紹介しているページ。
http://www.infofaience.com/sphinx-merken?lang=en
これで1883年から使用されているという事実を突き止めた。
さらに会社の歴史を確認してみると、
1899年に会社名を「De Sphinx」と改名している。
実際、1900年のバックスタンプを見ると「De Sphinx」と記されている。
これで、ほぼ確定された。
1883年から1899年の間、16年間のどこかで制作されたものだ。


「真実はいつも一つ!!」
いやーコナンにでもなった気分だ。
「謎は全て解けた」
なんてね。





それはそうと、19世紀後半の陶器。
これもSINGERミシン同様、大事にしなければ。
そんな事を奥さんに説明すると、びっくりしていた。




「たまに、犬にエサあげる時に使ってたんだけど・・・」




意外とお宝を持ってる人の感覚は、こんな物なのかもしれない。