シッシャッテ

スリランカは、のんびりした国のように見えて、実は学歴社会。
最初の選抜は、小学校5年生の時に行われます。


それがシッシャッテと言われているモノ。
Grade 5 examとも呼ばれている。
5年生の時に、学習到達度の確認試験が行われ、
その点数によって進学可能な学校の選択肢が増えるのだ。


200点満点で点数をつけ、それぞれの学習到達度に応じて、
進学許可が得られる。
例えばコロンボのロイヤルカレッジ。
そこの中学校への進学基準は177点(2009年)。
キャンディのダルマラージャだと173点(2009年)。
それぞれ、地域でのトップ校(男子校)です。
普通の子供達は地元の中学へ進学するのだけれど、
このシッシャッテで、良い点数を取れば、地域の有力校に進学できる。
まぁ、これも行くか行かないかは自由だし、
一つランクを落として、より近所の有力校を選択することもできる。
例えば上記の2校は私学なので、お金の問題もあるし、
それならば、公立の有力校に越境入学しようという子供たちも多くいる。


しかしこの制度の利用は、基準点に到達した上での話。
毎年この基準点は変化し、今年で言えば152点がボーダーライン。
まぁ、これも地域差が有るようで、
最低はヌワラエリヤの143点から、主要都市の152点まで色々。
タミル語受験の場合は、また点数が異なる。


キャンディ地域も152点。
これをパスすると、奨学金を受け取る事もでき、
それほど裕福でない親は、子供がパスすると泣き崩れて喜ぶこともある。


で、本題。
隊員時代に毎日のように通っていたカデーの娘であるピウミ。
知らない人はコチラ
そのピウミがシッシャッテにパスしたと聞いた。
しかも、この地域でただ一人。
162点をマークして、数年ぶりにパス。
二番目の子が140点台らしいので、飛び抜けてる。
いや〜、そんなに優秀だったとは・・・。


そんなウワサ話を聞いたので、とりあえずプレゼントを買って、
渡しに行く事にした。
会ってみると、すました顔をしてたので、からかってやりたくなり、
「いつもテレビばっかり見てたから、
 その頭にそんなに良い脳みそが入ってるとは知らなかったよ」
と言ってみた。
すました顔が、一瞬だけ照れ笑いに変わったのを、俺は見逃さなかったね。


で、プレゼントのシンハラ・英語の分厚い辞書を渡す。
色気は無いけど、実用的でしょ。
このまま、しっかりと勉強して欲しいものです。