ダール豆の餡子とフリホーレス

今日も前回と同じ内容での講習会。
場所は我がオフィス。
参加人数は4名と寂しい状況だけれど・・・。


カッコいい写真が撮れていたので、まずはコチラを。

事務所の壁が黄色いことに違和感を覚えたのも、昔の話。
服も心も同化してるな、俺。



真剣な眼差しです。



大きな口でかぶりつき。


ダール豆で作った餡子。
ランカ人の評判は、まあまあ。
美味しいと言って二個食べる人。
気持ち悪くて口にできない人。
色々います。


スリランカでは毎日の食卓に欠かせないダール豆。
子どもからお年寄りまで、みんな大好き。
しかし、それを甘くして食べようという発想は無い。
日本人には不思議でならないけれど、同じようなことが中南米でも起きる。
そう、それこそグァテマラなんかでは毎日食べるフリホーレス。
インゲン豆を原料にした、イメージ的には甘くない餡子。
これに関しても、フリホーレスを甘くしようなんて考えるグァテマラ人は居ないのでは?


食文化というのは本当に保守的。
日本人が美味しいと思う納豆も、外国人にはただの腐れ豆。
よく発酵したチーズも欧米人にはたまらない御馳走だけれど、日本人の中にはアンモニア臭がきつくて口にできない人もいる。


ランカ人に関して言えば、日本人に比べて味覚の幅がとてもせまい。
というか、日本人ほど新しいものを口にして、さらに美味しいと感じる国民も珍しいだろう。
店に新商品があふれ、世界中の食材が手に入り、外食の選択肢も多い。
そんな日本では、新しいものを口にして、それが美味しかったという経験を何度となく経験できる。
子供のころから繰り返されたそうした経験が、結果として新商品の発想、外国の食べ物に挑戦する心、新しい味を口にして美味しいと思える感覚なんかを身につけたのではないだろうか。


ランカでは飽きもせず同じものばかり食べている。
じゃがいもカレーの味付けで、さつまいもカレーを作ろうとすると
「この味にはサツマイモは使わない。サツマイモの時はこれ」
と言われたりする。
固定観念がかなりキツイのだ。


講習会の後、トイレに行く俺。
庭に捨てられた餡子を発見。
ま、これは仕方ない。
出された食事を残せない、いっぱい食べることを良しとするランカ人の国民性。
そんなことは気にしないで、不味ければ残せばいい。
しかし、ここで感じるのは
「日本人なら見つからないように隠すのにね」ってこと。
捨てる時は見つからないようにこっそり行くけど、捨てたものが人目に付くってことは頭にない。
そんなランカ人は、なんだか可愛い。


「美味しかった。今度はいつ作るの?」
「子どもに食べさせたいから、もう一個もらえる?」
「市販のお菓子は、何が入っているか分からない。でもこれなら安心」


そんな言葉が嬉しかった。
「一生ランカに住んでもいいなぁ・・・」とは思わないが、少しランカを好きになった一日でした。