馬路のキク

北斗の拳」的な読み方でお願いします。
彼女こそ、このイカれた時代に現れた救世主なのです。


♫と〜きは〜まさに〜せいき〜まつ〜


20XX年。
核戦争は起きていないが、手の施しようのない世紀末的な状況の我が家。
そこに日本から客(救世主)がやって来るということで、とりあえず休戦。
朝からキクチの好きなキリバットを作るべく、せっせと準備にかかる。
家も掃除し、テーブルをセッティングする。
同時に普段の買い物にも行かねばならないし、洗濯なんかもする。
どうしても時間が足りなくなり、
お義母さんと奥さんとで連携して作業に当たらねばならなくなる。
必然として会話が発生し、
見た目だけは普段(健全な頃)の家庭環境に戻る。


そしてコケシのようなキクチが登場。


現在の難しい状況をキクチに説明するのだが、
ここだけ外来語禁止ゲームのような感じになる。
なんせ目の前にお義母さんがいるのだから、
現状を他人に説明しているとバレたら大変なことになる。
なので、意味もなく笑顔を挟んだりしつつ、要点を説明する。


その後、一時間半ぐらいかけて近所の散策をして、
救世主は再び旅立っていった。


その夜には、また会話が減っていた。
でも、ゼロでは無いことが救い。
いきなりパーフェクトな状況には戻らないし、
まずは外見だけでも元のように戻ってくれれば良い。


とにかく、ありがとうキクチ。
本当に助かったよ。