砂糖マフィア

以前も米マフィアに付いて書いた。
これは1.コメの流通で利益を狙った犯罪組織や、2.悪事にも手を出す会社組織。


1.は普段から麻薬や違法行為で利益を出している犯罪組織がコメに目を付けた結果であり、2.は通常の流通業者が在庫を過剰に蓄えて、市場価格高騰後に販売し差益を得ることを狙った犯罪行為。
一応、コメは政府統制品なので、価格操作による差益を意図する行為は犯罪なのです。


今回は同じ事が砂糖で起きてます。
各地の倉庫から2万トンの砂糖が無登録だったことで回収された。
差益を狙ったのでしょうが、没収されたのだとしたら大損ですね。


ニュースによるとスリランカは過去半年で60万トンの砂糖を輸入している。
在庫も12万トンあり、これは国内消費量の3~4ヶ月分に相当する量(=1ヶ月あたり3~4万トン)。
これが本当だとすると、ちょっとおかしな計算な気がします。
半年で輸入60万トンで今の在庫が12万トン?
半年前の在庫がゼロだとしても、半年で48万トンも消費してるの?
月あたり8万トンも消費してる事になってるのに?


それって、この半年間で少なくても24万トンが販売された上で在庫になってるって事ですよね(本来は多くて4万トンなので月あたり(8−4=4)4万トンの在庫が半年分で(4×6=24)24万トン)。
それが家庭なのか商店なのか倉庫なのかは不明ですが、本来の在庫12万トンと販売済み且つ未消費の在庫24万トンで合計36万トン(9~12ヶ月分)の在庫があるって事です。


問題は、今後も価格の安定化の為に継続して砂糖の輸入をすると言っている事。
政府は、細かい説明はしませんでしたが在庫は充分にあると説明した。
ただ、不安感を払拭する必要があるので輸入は継続すると。


思う事は色々とありますが、正式に小売価格が引き下げられたのは評価できる。
これで流通量が正常化すれば、倉庫に不適切な在庫を持っている業者は放出しなければ何時までもその在庫を抱え込む事になる。


問題は、この事態を招いた原因。
ルピー安です。


業者からすれば、今のルピー安と安値固定のの売価では想定した利益が確保できないって事でしょうね。
国内のドル不足で、実際の調達コストは中央銀行の発表している価格よりもさらに不利でしょうし。


まぁ消費者からすると砂糖はこれで安心感は出たんですけど、次はパリップ(レンズ豆)です。
米マフィア、砂糖マフィアと来て次はパリップマフィアですね。
スリランカもなんでほぼ輸入に頼る食材を主食のお供にするかね?
日本の大豆も同じことですけど。