5/9の時系列

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Twitterに与党SLPP(Sri Lanka Podujana Peramuna スリランカ人民戦線)の幹事長であるJohnston Fernandoの発言がアップされる。
曰く「マヒンダ首相が辞任すれば政治的危機に陥る」


ほぼ同じタイミングでマヒンダが「国民のためにどのような犠牲でも払う覚悟がある」と、大方の予想(希望)であった退任会見を実行せず。


その頃、Temple Tree(首相官邸)ではプロサポーターが「我々にはマヒンダが必要だ」とシュプレヒコール


そしてナマル・ラージャパクサ(前スポーツ大臣でマヒンダの長男)はGotaGoGamaに行こうと気勢を上げる支持者を制止することなく、この笑顔。



Temple Treeで退陣要求陣営と小競り合い発生。


ここでニュース速報が携帯などに流れ出した。


GotaGoGamaではプロサポーターによる暴力事件発生。



警察は放水車で鎮圧を図る。


ほぼ同じタイミングでGotaGoGamaに登場した野党党首サジットは、恐らく歓迎されると思ったのでしょう。
しかし民衆の怒りは無力な党首にも向けられた。



そして13:40ごろ。
西部州の一部に外出禁止令が出される。
続いて西部州全域、スリランカ全土と対象エリア拡大。


そこら中でバリケードが築かれ、GotaGoGamaや首相官邸に通じる道路は封鎖。


15:40過ぎ。
マヒンダ首相が退任を表明。


しかし、このニュースは群衆に届かない。
上で書いたSLPP幹事長の自宅が襲撃され、放火。
これを機に、国会議員の乗った車への襲撃、与党議員の個人事務所、選出地域にある自宅、コロンボの住居、プロサポーターを輸送してきたバス、などが群衆によって破壊された。
もちろん暴力行為をスタートさせたプロサポーターもリンチにあう。





ここに至って、群衆に囲まれた与党議員が、押し寄せる国民を自身が所持する拳銃で威嚇し、最終的には自死する事件が発生。
なぜか彼の個人ボディーガードが首を吊って自殺しているのが発見されて、謎が深まる。


襲撃された議員の車内から大量のアラックボトルが発見され、現金や酒・お昼の弁当付きでデモにプロサポーターを送り込んでいるという疑惑を裏付ける証拠として拡散。
それを確信させるような、捕獲された与党サポーターによる参加動機の動画もちらほら。


「5000ルピーと弁当を貰ってデモに参加しよう」

左は呼びかける娘か妻か。
右は身ぐるみを剥がされた後。
ビフォーアフターですね。


生活保護を取り消すと脅された」


などなど。


なかには囚人を動員したという動画も。


囚人たちは刑務官に連れて来られたと証言している。


ここからは暴動拡大の一途。
日が明けて今日。
マヒンダは首相官邸を出た。
襲撃や放火にあった議員の不動産は40件を超え、彼らの所有する商店もターゲットにされ、空港はラージャパクサらの高飛びを防止するバリケードが張られている。
そんな中でもコロンボ5のポリスパークから軍用ヘリが飛び立ち、誰かしらVIPが搭乗していたと推測されている。
追記 :
マヒンダが乗っていたと言われています。
そして今は一家でトリンコマリーの海軍基地に匿われて居るとか。
今は与党党首とは言え、一議員ですけど。
どこまで彼らの特権が許容されるのでしょうか。


労働組合は外出禁止令が出されている今もGotaGoGamaへの参加を呼び掛けているし、マヒンダ首相に続いてゴタバヤ大統領の退陣要求を継続中。
そして議員の仲介によって就職した公務員の解雇なんかも要求されるようになった。
マヒンダが大統領になった頃からですかね?
ほぼ全ての公共施設に大統領の顔写真を掲示しだしたのは。
最高裁判事も入れ替えられ司法立法行政の三権分立という建て前は、ラージャパクサ王国の元に降った。


放火して気分は良かったのかも知れませんが、贈収賄の重要な証拠となるような書類も燃えてしまった可能性を考えると、モヤモヤが残る。
かえって議員らを助ける事になったのでは、と。
いざとなったら火を放て、、、なんて言い含められたプロサポーターが混じっていた可能性も有りますからね。