国際結婚2

ホロスコープ


前回の話でお分かりのように、いつのまにやら交際の始まった我々。
彼女の叔父という血縁者が間に立っていることもあり、
最初のハードルはクリアしていると考えて良いだろう。
次なる障害はホロスコープ


スリランカで結婚する場合、ホロスコープが重要視される。
実際、彼女も過去に三度結婚の申し込みがあったが、
ホロスコープが合わず流れているという。


お互いの名前と生年月日、誕生した時間を用いて、
その時の星廻りによってホロスコープを見る。
今、手元にその診断書が無いので細かいことは覚えていないが、
90%以上の数字が出ていた。
あ、相性の話しね。
これにも実際には裏があって、
診断する人によって数字というのは微妙に変化するらしく、
求める診断結果が得られるまで診断する人間を渡り歩くということもするようだ。
つまり気に入らない相手ならば悪い結果が出るまで診断を続け、
気に入っていれば良い結果まで続ける。
幸いにも、我々の場合は一度で良い結果が得られたとのこと。
日本人にしてみれば、どうでも良いことだけれど
スリランカの形式を尊重して粛々と結果を受け入れる。
何事に関してもそうだけれど、こだわりのない人間は
こだわりのある人間に従っていれば良いのだ。
自分は結婚という段取りに関して、まるでこだわりが無いので、
彼女のやりたいようにやってもらうのが一番。


ホロスコープなんて非科学的なことに意味なんかねーよ」


思っていても、そんな事を口に出してはいけない。
もちろん、俺も思っているだけに留めた。


これによって、大安吉日とも言うべき結婚に向いた日取り
というのもはじき出された。
幾つかの候補の中から、一旦9月に帰国して
その三ヶ月後の2011年12月と決定された。


この段階で、まだ彼女の母親とは会えていない。
それどころか会話もしていない。
そして日本にいる自分の家族も、この状況をまったく知らない状態。


次は彼女の母親への挨拶。
その前に一度、家ではなく外での顔合わせが必要と判断して、
その為の計画へと続いていく。


つづく