カラス

我がオフィスの駐車場。
そこは喫煙者のオアシス。


昼過ぎにタバコを吸っていると、誰かの食べ残しだろうか。
ランチシートに乗っけられたカレーが山盛り置かれている。
そこに鳩やらカラスやらが集まって、一生懸命ついばんでいる。


コチラのカラスは日本と比べて小振りで、色もちょっとだけ青味がかっている。
光の具合によってはビロードのように輝いて、意外に綺麗。


そのカラスの集団内に、ひときわ小振りなカラスを見つけた。
カーカーと喚き散らし、ちっともカレーを食べようとしない。


暫く見ていると、隣にいたカラスが、
その大きく口を開けたカラスの口内に自分のくちばしを突っ込んだ。
そうか。
あの小さなカラスはまだ子供なんだな。
ツバメの雛が、駐車場の上に作った巣の中で
ピーチクパーチク囀っているのは目にするし、
それがエサをねだっているのだということは理解していた。
そうか。
カラスも同じなんだな。


日本では迷惑者の代表みたいなカラスだけれど、
コチラではそんなイメージは無い。
普通にただの鳥。
所変われば、である。