2016予算

今夜、スリランカの2016年度予算が採択されたようです。


財務大臣によるスピーチから始まりました。
前政権による内戦終結に対しては賞賛を送りつつも、人権問題などで国際的に非難を受ける状況を作り出し、それによって所得低迷や雇用指数の悪化など経済的な危機を迎えつつあるといった言葉で始まりました。


開発プロジェクトにおいても入札手順に関する違反や不透明な契約などが発生したが、これらに対して無罪放免は許さず、厳しく罪を追求していくことを望む、云々。


そしてスリランカ国民に対してはケネディ大統領の言葉を引用して、「国が何をしてくれるのかではなく、国に何が出来るかを尋ねよ」と伝えて、個別の予算説明に入りました。


まずは時代遅れの規制の破棄。
税制の改善、老年人口増大に対する処置、教育システムの改善、公共交通の向上、低中所得者に対する住宅供給計画(官民協働)、特定分野(家具、IT、日用品、花卉、漁業など)の中小企業に対する少額ローン制度の創設、工業団地で育成する小規模企業に対する三年間の法人税50%免除、特定作物の自給率向上、ビニールハウス及び灌漑に関する技術提供や普及活動に対する税優遇などなど。


これから具体的な数字を伴って、まだまだ続きます。


・食料備蓄設備の導入に10億ルピー
・サムルディ(生活保護のようなもの)受給者の栄養失調救済を目的として44000トンのコメを配給
・肥料助成金に代えて25000ルピー/ヘクタールの支給
・漁業従事者に対する100万ルピーの生命保険制度
・魚の缶詰125ルピー、3億ルピー分をLanka Sathosaに割当て
・地方港湾開発に7.5億ルピー
鳥インフルエンザフリーの地域で家禽輸出向け市場の創設
・ゴム、茶の産業開発資金
・スパイス市場などの創設による地域開発に15億ルピー
・人対象などの対立緩和、生物多様性対策に40億
・宝石市場の拡大、三年で2000億ルピー規模に、金の輸入に対してライセンス割当て
・農業特区創設
・デジタルID対応
・外国人に対する土地リース税、破棄
・起業後5年間の法人税50%免除
・在外スリランカ人の帰国を促すために、証券口座開設義務の撤廃
・ハンバントタ、トリンコマリーの船舶修繕基地整備
・輸出入銀行の整備
・外貨準備金、100億ルピー規模に
・5億ルピーでデータベース整備
・住宅10万件を低所得者用、15万件を中所得者用に整備
・太陽エネルギー助成
・外国契約者はローカルとの協働を義務化(開発プロジェクトに関してか?)
・建築資材の輸入税削減
・建築作業員のトレーニングに5億
・コンベンションホール建築30億
・外貨交換業の自由化
・展示センター、テーマパークの建設
・全てのホテルを観光開発局への登録制に
コロンボ国際金融センターと商業裁判所の整備(バリーズの通りに建築予定)
・ヨット、ミニボート、それらの牽引車の輸入関税破棄
・銀行再編による財務体質強化
・就学児童に対する口座開設最低金額を250ルピーとし、口座開設増加を目指す
・厳しい取り締まりを伴って、民間部門の週五日制導入
・最低でも2500ルピーの賃金引き上げを二段階で、2015年に1500ルピー、2016年に1000ルピー

・理科、数学、英語の教師に対するトレーニング制度
・教員に対する住宅提供、20億
・学校に対する衛生設備整備、40億
・本、雑誌、新聞などに対する輸入関税廃止
エステートの学校整備に2.5億
・学校に対する図書館、IT整備に150億
・Ordinalyレベル終了後の職業訓練もしくはAdvansedレベル終了を義務化
・1クラスの生徒上限を35人にする
・全ての大学生に寮の提供
・Malabeにビジネスとマネージメント、英語の大学を創設 30億
・大学生に対して、ノートパソコン購入に対する無利子のローンを提供 3億
・腎臓疾患に対する疾病センター開設 65億
・アヌラーダプラ、ジャフナ、クルネーガラの各病院の整備に30億、ミンネリアに腎臓疾患専門病院を建設 20億
・警察署の数を現在の425から600に
・空港および南部高速を管理する委員会設置
・ディガナ、バドゥッラ、プッタラムに国内線空港を建設
・マッタラ空港は国際カーゴのターミナルとして転換
・新しい年金システムの適用開始
・ケラニ渓谷の鉄道整備に15億
・2025年までにスリランカ港湾のレベルを世界トップ20以内に
・ケラニ橋からペターまでの交通を円滑化




ふぅ・・・・。


色々と思うことは有りますが、普段の二倍近くの文字数になっておりますので、個別の問題点は次回以降、気の向いた時に書きます。