外国における人口動態

今年の1月1日から12月4日までの、おそよ11ヶ月の間で、海外在住のスリランカ移民労働者が194人亡くなったそうです。


過去3年以内で平均毎年275人ほど亡くなっていることからすれば減少していますが、決して無視できない数字だとSri Lanka Bureau of Foreign Employment (SLBEF)は言っています。


原因は自然死、交通事故、業務上での労働災害、自殺など様々。
国別では、サウジアラビアで362人、続いてクウェート214人、カタール133人、アラブ首長国連邦125人、そして韓国32人。
ほぼ渡航人数に比例していると考えられる。


スリランカ自体は、海外での就業者からの資金がGDPの7.9%を占めており、就業人数もほぼ同様の7%で150万人ほど。
一大産業です。




と、ここまではスリランカの話。
日本で考えるとどうなるか。
2018年のデータですが、在外日本人は139万人ほど。
総人口で6倍ほどの開きがあるのに、在外人数ではスリランカのほうが多いという。
人口比で言えば1%。
私の想像よりも少なかったです。
国別では
1.アメリカ合衆国
2.中国
3.オーストラリア
4.タイ
5.カナダ
6.イギリス
7.ブラジル
8.ドイツ
9.フランス
10.韓国
となっています。


アメリカ、オーストラリア、カナダは長期滞在者のうち、半数ほどが永住者。
ブラジルは、その比率が9割にも上る。
この統計は日系人はカウントしていないので、移民一世がほとんど。
そして60歳以上が大半を占めているので、この構成比は徐々に下がっている模様。


ドイツは他国と比較して、民間企業の従事者とその家族の割合が高い。
フランスは留学生が比較的多い。
カナダも同様。
タイは民間企業の進出増にともなって、その従事者と家族が多い。
オーストラリアは留学とワーキングホリデイで全体の三分の一。
中国は全体で12万人もの日本人が滞在していますが、7万人ほどが日本企業の駐在。
そのほとんどが男性という、良いんだか悪いんだか。
アメリカは44万人もいる。
海外に住んでいる日本人の三人に一人がアメリカに居るってことですね。
あと、上で挙げたほとんどの国で男性よりも女性のほうが多く、現地の男性と結婚して移住している女性が、その割合を強めているようです。
男性が多いのは中国とタイ。
中国は上で書いたように単身での渡航が多い事によるのですが、タイの場合は違う。
それを高めているのが60歳以上の男性。


ちなみにスリランカは804人で、永住者が124人。
永住者、意外と多いな。


で、話を戻して2016年度では海外在住日本人の死亡数は1800人ほど。
まとめると
      日本     スリランカ
総人口 1億2680万人   2200万人
在外者 139万人(1.09%)  150万人(6.82%)  (在外者/総人口)
死亡数 1800人(0.13%)   239人(0.016%)   (死亡数/在外者)


日本人の海外での死亡割合が8倍も高い。
これは単純に永住者が多いということでしょうかね。
スリランカの場合、海外在住者のほとんどが出稼ぎ。
なので長くても数年で帰国する。
日本人は結婚などで海外に住んでいる人数が比較的多いため、その地で永眠する人たちも多いということでしょう。
私も何十年後かには、そこにカウントされるはず。


つれづれなるままに、書きました。