お気の毒に

エッラの現場。


街の方から歩いてくる欧米人旅行者カップル。
エッラロックに行きたいようで、グーグルマップを見せながら「この道で合ってる?」と聞いてきた。


正直、行ったこと無いしはっきりと分からないけれど「この道は下っていくだけで、方向が違うと思うよ」と伝えた。
そこで、近くにいたエンジニアに再度聞いたよう。


そしたらエンジニアは「この道で良いよ、OKOK」ってな感じで男性の肩を叩いていた。


その軽さに不安が増幅され、ワタシとしては「そこのホテルで聞いた方が良いだろうなぁ」と思った。
彼らも同じように感じたのかも知れない。
脇道に入ってホテルに向かった。


五分後、道を戻ってくるカップルを発見。
「どうしたの?」と聞くと「アナタが正しかったわ」と女性が言う。


時間を無駄にしたわ、と道を戻っていく彼らに「お気の毒に、良い一日を」と声を掛けた。
「調べなかったのが悪いんだけどね」と言う男性は、力なく笑ってました。