朝、まだ暗い時間。

突然響き渡るドラムの騒音。


それでも寝ぼけていた自分の脳みそでは変な夢が放送されていた。
顔は判然としないが、体格のしっかりした男性が、
小太鼓を手にしてインタビューを受けていた。
テレビ画面でもないのに、空中に字幕が現れ、
「この小太鼓を手がかりとして、世界の神秘を
民俗学的な側面、小太鼓的な側面で紐解いていきたいと
考えています」
と。


意味は不明。


ドラムサウンドから爆音のお経に変わった瞬間、目が覚めた。
時計を見ると五時過ぎ。
「おい、勘弁してくれ・・・」


何度か書いているように、我が家はお寺の隣にある。
満月の日、いわゆるポヤデーには特大スピーカーから、
これまた特大のボリュームでお経が流される。
あと、誰かの法事の時とかも。
昨日の夕方も、なんだかフルボリュームで一時間ほど流していた。


そのスイッチが切ってなかったのかな。
朝の五時から、最高の目覚ましだ。
毛布を頭から被り、枕で耳を抑えつける。
それでも鼓膜にビシバシと響く、坊主のお経。
よくテレビドラマの拷問のシーンで、
ヘッドホンからフルサウンドの音楽を聞かせたりしてるけど、
気持ちは分かる。
特大の音というのは動悸が激しくなり、とても不快。
しかも、意味不明の叫び声では、気がおかしくなりそうだ。
昼間なら、色々な雑音にごまかされて平気なのに、
朝一の静かな世界では、平気ではなく兵器。


あ、すみません。


15分ほどで、一旦音が消えた。
いや、接触不良か何かか?
遠くでまだ続いている。
耳を澄ました瞬間、またしても爆音で再放送。
しかも今度は音が割れていて、不快度マックス。


そんな事が何回か繰り返されて、終わったのは6時前。
外は明るくなっていた。


そう言えば、前まで居た坊さんが異動になって
新しい坊主が来るとか何とか言ってたな。
もしかして、、、。








これから毎朝コレじゃないよね、、、。