2016予算:教育と地方政策

明日はポヤで休み。
水道開通に伴って色々と作業が出てきたので、のんびり休養とはいかないですが。


本日も2016年度の予算について書きたい。
早速。
すぐ判るのは、地方重視・教育重視の姿勢。
・肥料助成金に代えてRs.25000/haの支給
・漁業従事者に対する生命保険制度
・地方港湾開発
・ゴム、茶の産業開発資金
・スパイス市場創設による地域開発
・農業特区創設
・ハンバントタ、トリンコマリーの船舶修繕基地整備
・理科、数学、英語の教師に対するトレーニン
・教員への住宅提供
・学校への衛生設備整備
エステートの学校整備
・学校に図書館、IT整備
・Ordinalyレベル終了後の職業訓練もしくはAdvansedレベル終了を義務化
・1クラスの生徒上限を35人
・全ての大学生に寮の提供
・ビジネスとマネージメント、英語の大学を創設
・大学生のノートパソコン購入に対する無利子ローン


地方重視は、大統領が元々から言っていたこと。
地方とコロンボの格差解消を目指したものでしょう。
教育重視の政策はスリランカが継続的に経済成長していくためにはどうしても必要なこと。
鉱物資源は宝石だけ、観光資源はあってもランカ流ホスピタリティで満足している状態。
高等教育を受けた人たちは海外流出し、帰国しない。
彼らが充分に能力を発揮できる場が、あまりにも少ないのです。
国民全体の教育レベルを引き上げて、流出した頭脳を呼び戻し、さらには外国人も呼びこむ。
シンガポールのように国際的に通用するような教育機関を創設して「治安の良いスリランカで学んでもらう」ぐらいまで行ければ、さらに良いのですが。
マッタラの空港もカーゴターミナル併設で、パイロット養成学校とか作れば良い。
オーストラリアとかアメリカはそれで学生集めてるでしょ?


週五日制、つまり週休二日制も社会人学生にメリットが大きい。
スリランカは仕事をしながら学校に通っている人が、意外に居る。
ただ土曜日が出勤になってしまうと、週末の講座に出席できないか、もしくは有給などを使うしか無い。
現状、週休二日制の政府機関や学校などで働く職員兼学生には、ステップアップに対してアドバンテージがあるのです。


教育を受けた層から支持されている現政権なので、今後の支持層拡大を視野に入れているのでしょう。
反面、現支持層はこれ以上は教育レベルの高い人々を増やさなくて良いと思っているのも事実。
国のことを思えば、レベル引き上げは良い。
ただ自分自身の仕事を奪われる可能性には敏感ですから。


予算、興味深いです。