契約不調

今日でシンハラ正月前のお仕事終わり。


というわけで、本来なら10日に渡すはずのお給料を従業員に配布する。
そのタイミングで労働契約を結ぶわけですが、これが一筋縄では行かない。


私が英語で作成した契約書の内容を説明する。
15人ほどの従業員をひとりずつ呼び出しての説明。
最初の何人かは素直にサインしてくれたのですが、それを現場で言いふらすのでしょう。
徐々に反応が固くなってきて、5人目ぐらいで拒否された。
言う事には、「シンハラ語で書いたやつでないとサインできない」。


一応スリランカでは、英語かシンハラ語タミル語で用意することになっているのですが、契約者が理解できる言語であることが求められる。
うちでは英語が理解できる従業員なんて、ほぼゼロ。
それでも、私が説明すれば納得してサインしてくれるだろうと思っていた。
甘かったです。
以前のバカなマネージャーが説明もなしに離職届けにサインを要求して、何人かの首を切ったという経緯があったらしく、それも影響していたようだ。
仕方ない。
この連休で、翻訳してもらって再度契約し直そう。


ただし、シンハラ語で書かれると、英語と同じ内容なのかどうか私の方で確認が出来ない。
なので、「このシンハラ語の契約書は英語を翻訳したもの。シンハラ語と英語で内容に矛盾がある場合は、英語が優先される」との文言を入れる必要がある。
これで納得してくれるかどうかは不明。


さらに言うと、何名かはシンハラ語も読めない。
自分の名前しか読めないし書けないのだ。
苗字も書けません。
1から10ぐらいの数字しかアラビア数字も書けない。
なかの一名は、恐ろしいことにIDすら取得していないことが判明。


これで契約して良いのかどうか。


それにしても、今回の契約書の内容なんて会社側のメリットゼロですよ。
彼ら彼女らがここで働いているという証明ぐらいにしかならないし、業務規程の類はほとんど記載していない。
つまり、契約することで従業員側のデメリットは皆無。


それでも私のことを信用してもらえず、本人が読めるかどうかも分からないシンハラ語バージョンを要求されると、多少凹みます。
まぁシンハラ語を用意しなかったのは完全なる私の落ち度ですが。


これとは別の話で、従業員の助けになればと思ってやっている制度も、悪用されて損害を被ったり、要求ばかりで義務を果たさない従業員を見ていると、悲しくなります。
まぁ、これは日本でも同じですけどね。
「仕事はちゃんとやってるのに、ボーナス少ない」って、今回も言われました。


「通常の仕事に対する給与は、毎月の給与で支払っています。それを上回る業務をこなしてくれた人に対する評価がボーナスです。さらに言うと、あなたが通常の業務もしっかりやっているとは評価していません。それでも少しとは言えボーナスを出している」と言いました。


休み明けに出勤してくるか見ものです。