海苔の佃煮

私、ごく控えめに申しましても、海苔の佃煮が大好きなのであります。


いわゆる「ごはんですよ」的な奴です。
御飯のお供にはこれ以上のモノは無い、と言っても過言ではない。
一番好きな食べ方は、卵かけご飯の醤油代わりに使う食べ方。


日本から友人が来ているのは既にここで書きましたが、その友人のお土産が抱えるほどの大荷物だったことも記しました。
その中に「焼き海苔」が入っていたことは、書いてないね。


海外在住日本人へのお土産としては定番中の定番。
特に、私は料理を結構する方ですし、海苔とか嬉しい。


でも、正直言って、意外と焼き海苔って使う場面が無いのよね。
いや、誤解しないでくださいね。
嬉しいんですよ、海苔。


とは言え、考えてみて欲しい。
貴方の家で、焼き海苔を使った料理が出てきたのはいつですか?






記憶に無いでしょ?


そう、意外と使うこと無いのよね。
手巻き寿司?
ラーメンに添えてみる?
拍子木切りした山芋に和える?
おにぎり?


そのどれ一つをとっても、キャンディの辺境部では望むべくもない。


その結果どうなるかというと、焼き海苔がいくつも家に・・・。
そうなんです、自分自身がお土産にもらったものも複数ありますし、駐在してた人がやはり「結局使わなかった・・・」なんて事で私に廻ってくることもある。
今回のお土産で鮮度の良いものが手に入ったので、その一番新しいものは「何かの時のため」に残しておくとして、鮮度の落ちたものは佃煮に加工することにした。


焼き海苔、二十枚分を加工。
ハサミで細かく切って、水、醤油、砂糖で煮るだけ。
あ、うどんダシの素が有ったので、それも少々。
あっという間にドロドロヘドロ状態。
少し薄味にしたのですが、海苔の風味がしっかりと感じられてなかなかの出来。
あ、隠し味にチューブ入りのわさびも入れました。
これも、古いのが未練タラタラで残っていたので。


ごはんですよ」が家庭で食べるいつもの味とするなら、「自家製ごはんですよ」は旅館の朝食?
それもちょっと良い旅館ね。
そんな感じで得した気分です。
出来上がりの量も通常の「ごはんですよ」の瓶、3つ分ぐらい?
いや、もっとあるかな?


で、これをどうやって食べるのか?


焼き海苔が活用できなかったのは日本の米が手にはいらないから。
いや、正確には手に入るけれど高価なので買わないから。
なので寿司とかおにぎりとか出来ない。
では「自家製ごはんですよ」はどうやって消費するのか?


もちろん、普通にランカ米のお供です。
今日、試してみました。
ランカのお米、パリップ、芋のカレー、ビーツのカレー、そして「自家製ごはんですよ」。
米の白、パリップと芋の黄色、ビーツの赤、そして海苔の黒。
ド派手です。


結果は特に面白いこともなく、普通に美味しいだけ。
上品な磯の香りとほのかな甘味が、カレースパイス一色に染まった口内をリフレッシュしてくれます。


これで、暫くは食卓に日本を感じることが出来そうです。