スリランカ料理とは

妻が職場で雑談をしていた時のことを話してくれた。


その場には3人。
妻と同僚男性2人。
そのうちの一人(男1)は海外に旅行にも行ったことがあるし、妹はロシアの大学に留学していた。
もう一人(男2)は、こう言っては何ですが、スリランカの田舎育ちの若者。
出身地を聞いたが、ワタシも行ったことのある田舎街。
スーパーは、もう一個大きな街に行かないと無い。
言うなれば、今ワタシが住んでいるところより、もう少し田舎。


で、男1が「海外からの輸入がストップしてて、アイヤー(お兄さんの意=ワタシのこと)も食事とか大変でしょ?」と妻に言ったとか。
この男1は、大学の時から妻と顔馴染みで、外国人と結婚していることも知っている。
なんなら、ワタシも会ったことがある。
妻は「ワタシの旦那は普段はスリランカのご飯食べるし問題ない。でも旦那の友人とかは大変かもね」と答えた。


そこで男2が「スリランカに住んでるなら、スリランカの料理を食べれば良い」と割り込んで来た。
男1は妹の体験談も聞いているのだろう。
外国で暮らすことの大変さを知っている。


こいつには何を言っても無駄だと咄嗟に判断して、話を変えたとか。


その話を聞いてワタシは思った。
海外に住むことの大変さでは無い。


スリランカの料理って何ってこと。
ご飯とパリップとココナッツサンボール?
だとしたら、それはスリランカ料理とはもはや言えない。


だって、パリップ(レンズ豆)の殆どは輸入だし、ココナッツオイル、玉ねぎもそう。
輸入品無くして、スリランカの伝統的な料理は作れない状況ですよ。
少なくとも農水省に勤めているなら、それぐらいの事は理解しておいて欲しい。


更に言うと、その服も靴もペンもカバンもパソコンも、全部輸入品。
スリランカの料理を食べれば良い」と言うなら、そうだな、、、米、紅茶ぐらいか?
あ、ミルクティーは駄目だよ。
粉ミルク、輸入品だから。
服も着られないし、今仕事をしているビルも建てられないので青空オフィスだな。
だってセメントも鉄筋も輸入品だから。
あぁ、電気も使えないね。



ワタシだったら、これぐらいの事は言うね。


もちろん、スリランカだけの話では無くて、世界中どこの国も同じ。
日本料理の根幹とも言える醤油だって国産大豆しか使えないってなれば、庶民の手が届く値段では無くなるよ。
味噌や豆腐に大豆が奪われて、圧倒的に原料不足。
輸出入が止まりました、ってなった時から10年後に以前と同じ生活が出来てる国っていくつ有るの?


皆無でしょうね。


ただ、レベルの差は大いに存在する。


輸出入が滞ることって、スリランカのご飯を食べて生活すればいいなんていう、小さい話では無いんですよ。


輸入が止まればスリランカなんか直ぐに生活に支障が出る。
さらに言うと、スリランカからしか買えないものなんて無い。
紅茶?
インドから買います。
衣料品?
どこからでも買えます。
この2つで輸出における外貨獲得額の40%以上。


内戦時の人権無視行為によって制裁を受ける今、輸出入なんか無くても大丈夫と思っているアホさ。


まぁ、輸入が止まってるのは外貨が無いからなんで、ポリシー云々では無いんですけどね。