入院ライフ

ちょっと長いけど、病院での一日を・・・。


今月の一日からバンコクに任国外入院していた訳だが、その病院は東南アジアで最大級の私立病院。
病院内には当然のようにセブンイレブンやカフェがあり、
量の少ない病人食の不足を補うのに役立ってくれた。


スリランカに居るということで勿論スリランカルピーしか手元に無く、入院期間中にお金を使うという考えもなかったので緊急搬送されるに任せていたのだが、
出発前に健康管理員の方が200ドル手渡してくれた。


今思うとこの200ドルが無ければ、俺の入院ライフはもっと灰色になっていたことだろう。


毎日、朝の5時45分に看護婦さんが検温に来る。
眠い目をこすりながら腕を差し出し、血圧と脈拍をチェック。
検温は耳の穴に差し込んで計るタイプで、ものの一秒で終了。
そしてすぐ、朝食。
オリエンタル、洋食、ベジタリアン、アラビアン、和食。
それぞれ二種類の合計10種類から毎食選んで食べられる。
一週間でワンサイクルの日替わりメニューだ。
毎日三食×10種類×一週間=210種類!!
素晴らしい。
VIVA バンコク病院。
美味しいご飯を食べてこその体力回復。
スリランカカレーじゃおちおち入院もしていられない。


そして、NHKの海外向け放送で「ゲゲゲの女房」なんぞを見たりディスカバリーチャンネルを見て午前中を過ごす。
そして再度、検温。
お昼ごはんを食べると、コンビニの時間。
夕飯が少し遅いので、おやつの補給に行く。
病院の最上階にあたる16階に部屋があったのでエレベーターで2階に降りる。
出口に殺到し、ワレ先にバスを降りるスリランカ人のような人は皆無。
病人服を着ている俺を最優先にして、エレベーターのドアを開けて待っていてくれる。
廊下の手すりを掴まりながら、ゆっくりと歩く。
別棟になっているリハビリテーションセンターとをつなぐ渡り廊下は動く歩道で移動。
エスカレーターで一階に降りるとセブンイレブン登場。


色々な商品が所狭しと並べられ、しかも商品のカテゴリー毎にキチンと仕分けられて整然としている。
まさに夢のようなお店というかコンビニ。
どんな夢も叶うという、その国の名はガンダーラどこかにあるユートピアというかコンビニ。
アンドロメダ星雲にあるといわれている機械の体をタダでくれる星というかコンビニ。
そう、俺たち日本人が愛してやまないコンビニだ。


店内に入った俺は、迷いなくドリンクのコーナーに。
デングになると「水を飲め」と言われる。
なぜか理由は良く判らないが、みんな同じように言う。
そして実際、妙に喉が乾くのだが、水ばかり飲んでも居られない。
牛乳、豆乳、りんごジュース、カップラーメン、プリッツ、カール・・・飲み物じゃない物が混じっているが人はパンのみにて生きるにあらずってことで。
そして隣のカフェに。
できたてのパイがいつも置いてあった。
チキンカレーパイを一つ手に取ると、可愛いユニフォームを着た店員さんが
「もう一個買うと、一つサービスしますよ」
「もう一個買ってサービスってことは、全部で三つ?」
「はい」
「そんなにいらないなぁ」
「でも、いっぱい食べて体力つけないと、退院できないですよ」
「・・・そうだよね」
可愛い店員さんにかかれば、ちっぽけな病人の意見など即効で変更出来るのだ。
そして、ドリンクはアイスモカ。というかアイスモカ〜。
タイ語はなんとも可愛らしい。
生クリームをタップリと乗っけてもらい、お持ち帰り。


晩御飯までは午前中と同じようにテレビを見て過ごす。
食後、スリランカから持ってきていたPCでメールチェック。
無線LAN完備なのです。


一日中のほとんどをベッドの上で過ごす。
それでもお腹は空くし、疲れるもの。
11時過ぎの検温を終えると就寝。


こんな生活を繰り返し、二週間のバンコク生活が終了。
15日に退院。
200ドルは気付けば60バーツ(180円)に。
随分売り上げに貢献したな、俺。