スリランカ政府、SDRを受け取る

スリランカ政府がIMFから米ドル換算で7億8000万ドルの特別引き出し権を受け取ったとのニュース。
IMFに加盟している国と地域は、その出資金に応じて緊急時に特別引き出し権(SDR)を受け取る事ができる。


このSDRは言わばクーポンのようなもの。
デパートで得意客に向けてクーポンの冊子とか、ファストフードでポテトと引き換えできるチケットとか貰えたりするよね?
あんな感じ。
使える場所は国家間の取引のみで民間の用途には使えない。
これもデパートやファストフードのクーポンと似てます。


権利の及ぶ金額は出資金に応じてますので、スリランカの場合は上記の金額でしたが、例えばインドとかは100億ドルを超える規模。


このSDRですが、用途が制限されているという事で、結局は政府債務の返済に充てられるのが普通。
2020年度のスリランカ政府債務は6兆ルピーを超えます。
つまり現在のレートで300億ドル。


無意味ですね。


仕方ないです。
出資金の多寡に応じてますから、小さな国や経済的に弱い国は出資金が少なく、SDRも少額。
結局は一時しのぎでしかなく、逆に言うとSDRに手を付けるとデフォルトが見えてきたと言うこと。


貴重な経験になるのかもしれませんが、国の破綻には立ち会いたく無いですね。