中国が米を援助

中国政府はスリランカに対して100万トンの米を援助すると決定した。
3月には届くそうだ。


これ「平成の米騒動」を彷彿とさせます。
折しもトンガで海底火山が大噴火しましたけど、1991年のピナトゥボ火山(フィリピン)の噴火で1993年に起きた冷夏が原因だった。
米が不足しタイからのタイ米輸入で乗り切るつもりが、日本人の口に合わず、というか日本人がタイ米の炊き方を知らなかったことに起因する食味の悪さで大不評。
バブルが終焉する時期でしたが、調子に乗った日本人がタイ人の心情を大きく損ねた出来事でした。


で、スリランカ
化学肥料禁止の余波で作付けを放棄した農家さんも多く、米不足。
買い付けするにもドル不足だし、正直言って中国政府の援助はありがたい。
2016年のことですので6年も前の事ですが、私の記録では当時は1キロ450ルピーだった中国米。
先日コルピティヤで購入した値段はキロ800ルピー。
約1.8倍。
日本円換算でも当時からして1.6倍ほどになってます。
この援助米によって中国米の値段が下がるのを期待してしまうのですが、果たしてスリランカ人が中国米を日常的に食す事が出来るのかという問題がある。
そう「平成の米騒動」とは逆に、インディカ米に慣れた人たちがジャポニカ米を食べてどう思うのか。
まぁココナッツミルクで炊いたキリバットというスティッキーな食べ方にも慣れているスリランカ人ですので、なんとかなるかも知れません。


口に合わなければスリランカの米を食べれば良いのですが、実はそう簡単な事でもない。
中国が援助すると決めた米の量、100万トン。
これって、少なめに見積もってもスリランカの年間消費量の45%にもなります。
しかし、2回に1回は中国米を食べる事になるって話ではない。
国内の米生産が半減している事は無いと思うので、ダブつく中国米はスリランカ米の価格を押し下げる作用を引き起こし、同時に中国米自体の価格も下がる。
安いからと言って消費が増える類いのモノでは無いので、残ったら古米として備蓄に廻されるのでしょう。


つまり、ある程度の国民が日常的に中国米にシフトするだけで大きな問題は起きずに回る可能性がある。


どれぐらい安くなるか楽しみ。