146/225から減少

2020年の議会選挙で225議席のうち146議席を獲得した与党連合から、少なくとも42人が離脱。
146/225=64.8%を占めていた圧倒的与党でしたが、これにより104/225=46.2%に。


一院制スリランカは、スピーディーに審議が進行する一方で慎重な議論が出来ないとか、多数派に対する抑制が効かない事がデメリットとされている。
3分の2を占めていた与党は強大なパワーを持っていた訳ですが、大量の与党議員の離党により半数以下になった。
日本の衆議院と同じく過半数の議員が賛成すれば内閣不信任決議が発動される。
この場合は、恐らくは首相は辞任。
大統領は別の枠組み。
マヒンダによって行われた大統領制改革で権限強化されてますので、大統領の辞職を議会が要求することは出来ないかと。


日本では比例で当選した国会議員は、例えば離党しても辞職する必要はない。
「党の方針から外れたのなら辞職するべき」という意見も根強いですが、名簿で予め立候補者の優先順位と名前を明示してあるので、比例での当選とは言っても個人への信任も含まれていると解釈される。
これが辞職する必要のない理由。
国民の投票行動で選出された国会議員を簡単に辞めさせることは権力者の職権乱用を後押しすることにも繋がるので要注意っていう意味もある。
ただし、比例での当選ですので政党への信任も加味されるべきだと言うのはもっともで、そこに対処するために離党した議員は既存の党への移籍は不可。
なので無所属か新党結成になる訳です。
スリランカは、そこまで慎重な対策を採っていない。
離党した議員は既存の党に移籍できます。
これ、場合によってはスカウト合戦になる危険性もあるのですよね。
そこは金と権力譲渡の温床。
嫌ですね、稼ぎ場を残してあるみたいで。


とにかく、一応はスリランカ内閣不信任決議が議会を通過出来る状況になったことだけは覚えておく必要がある。
いつでもマヒンダは引きずり降ろせる。
今までは議席の問題で何も実行出来なかった野党ですが、今ボールを手にしているのは野党連合。
これで何もしなければ、叩かれるのは貴方たちです。