どこでも・・・トンネル

ご飯時になると必ずやって来る、隣の寺の犬たち。
最近ではすっかりなついて、俺にお腹を見せたり、「お手」までする始末。
よそから現れた新参者に対する、先輩の意地は感じられない。


その犬たちが庭に穴を掘っている。


毎日掘っているようで、少しづつ深さを増している。


ステイ先の娘(9)とは
「もう少ししたら、このトンネルでピリマタラーワまで行けるね」
と話している。
ピリマタラーワは国道沿いの最寄の街で、歩いて15分そのあとバスで10分。
小さな街だけれどスーパーもあるし、子供にとってはピリマタラーワに行くことはちょっとしたお出掛け。


「早くトンネル出来るといいね」
「(掘り返された土を見て)チョコレートパウダーみたい」
こんな事を素直に言える、うちの娘は本当に可愛い。





その娘です。
これは友達にもらったカバンを娘にあげた時の写真。
「補習クラスに行く時に使う」と言っていた。
ちょっと大きいかな。


まあ、そんなこんなで今朝。
お寺へのお参りが最近の日課なのだが、その途中で穴を確認する。
しかし、そこには今世紀最大の公共事業と呼ばれたトンネルの姿はどこにもなく、踏み固められた更地が・・・。


そこに登場、おばあちゃん。
「おばあちゃん、穴は?」
「子どもが落ちて怪我すると危ないから埋めたよ」
「・・・・あ、そうね。危ないもんね・・・」





在りし日のトンネル。
内部は暗闇に閉ざされ、その奥行は計り知れない。