世界各地でインフレが加速している。
いま居るエジプトでも同じ。
食品や酒が値上がりしているのは実感としてある。
日本は物価が上昇しているとは言っても、まだまだ世界の国々と比較すると緩やか。
スリランカは一年前と比べて食品価格が1.6倍とか1.7倍だとか。
これも輸入品はもっと高い倍率になっているはず。
そんなスリランカ。
年利で20%とか。
これ、例えば1000万ルピー(400万円)を預けた場合、一年後には200万ルピー(80万円)増加するということで、そこそこな金額。
投資でこんな上がりをコンスタントに叩き出すのは難しいし、何もせずに放置で20%も収益があるのは有り難い。
為替でルピーの価値が半分になったとしても、10%の利益ですから。
で、スリランカはインフレ基調なので20%の利益が得られたとしても、60%も物価が上がっていたら実質的には通貨の価値は下がっているのと同じ。
コロナ前までは1ルピー=0.6円で推移していたのが、今では0.4円。
つまり円に対してルピーの価値は33%減。
この間に元本は1×1.09×1.09=1.1881倍(当時の金利は9%ほどだったので)になり、20%の金利で福利で増やすとして、当時の資金が1.5倍になる(66%が100%に戻る)には1.1881×(1+0.2/12×16)=1.49986で16か月必要。
これは対円に関しての話。
スリランカ国内に目を向けると、物価は二年で70%ほど上昇しているので100ルピー預けて二年で120ルピーになったけど、二年前に100ルピーで買えていたものが170ルピー出さないと買えなくなった。
つまり120/170=0.705で、30%ほど目減りしたという事。
物価上昇がここでストップしたとしても、元本が元の水準に戻るには一年半。
今の金利で充分に元本が増えたときにルピー安が是正され、物価も下がるってのが最高。
円で給料をもらう事の多いワタシとしては、ルピー安は継続しても良いのですが、物価だけは少し下がって欲しい。
ガス、原油、小麦の価格次第ってことですね。
戦争が終わらない限りは、このまま。
ロシアの核使用や、中国の台湾進攻なんてことが現実に起きたら、もう資産防衛できないかもしれない。
というか、その時には資産云々ではなく、生きるか死ぬかという問題が発生するかもしれませんけど。