クレジットカードの発行数

1月に、スリランカで発行されたクレジットカードが日本のガソリンスタンドで詐欺行為に使われたというニュースがありました。

<独自>ガソリンスタンドで新手カード不正 「1円承認」悪用で被害計9千万円 外国人グループ関与 - 産経ニュース

 

この詐欺行為にスリランカ人が関与しているのかは不明ですが、少し気になってスリランカのクレジットカード発行状況を調べようと思っていた矢先、支払い残高が急減しているというニュースがあったので、それを見てみる。

www.dailymirror.lk

 

記事では、経済的に後退したスリランカでは現金での支払いが厳しくなりカードでの分割払い購入が増えて支払い残高が増えると予想していたようですが、実際には残高が減少しているという話をしている。

購入商品の値段自体が高騰していて、さらにはクレジットカードの金利が36%もある状態では買い控えが発生しているのでしょう。

 

記事にも書いてありますが、有効なカードが少ないというか、カードが利用できるような人の絶対数が少ないのであまり意味のあるデータにはなり得ないのかもしれない。

 

実際のところ、スリランカの労働者人口850万人にたいして有効なカード枚数は120万枚ほどだとか。

日本だと人口の三倍に迫る枚数が発行されてますからね。

人口の5%分しかないというのは、いかにカードの発行条件をクリアするのがスリランカ人にとって厳しいかってことです。

 

それと気になったのが労働者人口850万というところ。

少ないですね。

総人口における割合を世界ランキングで見てもかなり下位。

労働者人口が少ないっていうのは国によっていろいろな理由がある。

15歳以上が労働可能人口に当たるので、15歳以下の人口が相対的に多ければ労働者人口率は下がる。

あと、海外への出稼ぎで労働力が転出してしまうと、15歳以下の人口比率が高まるので労働者人口率も下がる。

今現在、人口の4%以上にあたる100万人ものスリランカ人が海外で就労しており、経済危機以降は増加の一途。

 

能力が比較的高く、若い人材から海外に出ていってしまうので、スリランカの国力は低下する一方。

家庭でイメージすると、旦那が単身赴任して両親と妻子を養うイメージ。

旦那が失職した途端に収入が途絶えて、困窮生活に転落する。

国全体がそんな感じ。

 

いま、日本では空前のスリランカカレーブーム。

この一過性と思われるブームをしっかり掴んで、スリランカ人に就労のチャンスが有ると面白いのですが、おそらくはスリランカで数日間料理修行した日本人がやっている個人商店がほとんどだと思うので、スリランカ人の就労間口は広がらないでしょうね。