海外で働くスリランカ人が母国に送った金額。
4月分は4億5400万ドル(約600億円)でした。
コロナが未だ猛威を奮っていた一年前と比べてほぼ二倍に増えた。
とはいえ、コロナ前の75%ほどの水準なので、まだまだ。
スリランカは2200万の人口に比較して、海外在住者が300万近くにもなる国。
300万人には、海外で生まれて一度もスリランカに戻ったことのない人も含まれる。
つまり移民先で同化している人も含まれているため、実態を表してはいない。
200万人がせいぜいかな?
その200万人が600億円を送金しているのだから、一人頭3万円。
3万円か。
スリランカの一般的な家族の生活費一ヶ月分という感じですね。
三人から四人が生活していくにはこれで良い。
仮に大家族のうちで一人が出稼ぎに行っていれば、大きな助けになるといった感じですね。
一年で100万人ちかくの人が新たにパスポートを作るために列に並んだスリランカでしたが、実際に海外に出稼ぎに行けた人は20から30万人といったところ。
多くの人が万が一とか、チャンスが有ったときの備えと言った理由でパスポートを作ったことがうかがえる。
ドバイはビザ無しでスリランカ人が行くことの出来る数少ない国(実際にはアライバルで取得するのですが)。
そのドバイにアライバルビザで入国して、現地で仕事を探すといいったスリランカ人が増えており、そしてそれは必ずしも上手くは行っていない。
生活に困窮したスリランカ人が、現地の大使館で生活費や帰国のフライト代金を要求するといったことも散見されるらしい。
私と一緒に働いていたことのあるスリランカ人は、5年近く日本に住んでいた。
彼の将来設計を聞くと1000万ルピーの貯蓄を用意し(当時のレートで600万円ほど)セミリタイアすることを狙っていると言っていた。
それには全然到達していなかったようですが、考えてみれば当たり前。
ほんの数年で600万円の貯蓄って、結構厳しいと思います。
留学費用、渡航費用、生活費、仕送り。
20万そこそこの収入から、それを出した上でお金を残すことを考えると、非現実的です。
それでもスリランカに住む同年代の人よりは多くの資産を持っていたのは確実ですし、コロナがなければもしかしたら後数年で目標を達成していたかもしれない。
今も仕事を探していると連絡が入ったので、セミリタイアはしていないようなので、現実は厳しいですね。
そして、現在のスリランカで1000万ルピーの貯蓄でセミリタイアが出来るかということに関しては、少々心もとないきがしなくもない。
ファイナンスに預けると年利20%ほどで運用が出来る。
つまり1000万あれば収入は200万ルピー。
そこから税金が引かれますが、それでも月に10万ルピー以上は使える資金があります。
ローンが無ければ、そして持ち家であれば充分に生活できます。
ただ、去年1年のインフレ率が45%とかって言ってますからね。
一年前に5万ルピーで暮らせていたのが、同じ水準で生活しようとしたら今年は7万2500ルピー必要になるってこと。
仮に同じスピードでインフレが進むと来年には月の生活費が10万ルピーを超える。
実際には多少落ち着いてきていますので、そこまで急激な生活コストの急騰は無いと思いますが、つまりは1000万ルピーの貯蓄のみでは、近いうちに生活が成り立たなくなるということ。
あくまでも生活費の大部分を稼ぎ続けた上で、バッファーとして1000万ルピーの貯蓄とその金利を使うという考え方が必要。
ワタシも妻との共有口座に1000万ルピーを置いている。
基本的には使わないお金です。
今の金利であれば四年で倍です。
為替のリスクやインフレ調整は必要ですが、リタイアした後の生活費として考えると株や債券に投資するよりは確実性も高くて利益率も高いのでこれで充分。
手持ちの資金を減らさないことが肝要で、稼げるときには大きく稼ぐ。
それで良い。
妻にとっては来週からの五年はボーナス期。
基本的な生活費はワタシが出すようにしようと思っていますし、彼女の収入の多くは貯蓄に廻す予定。
もちろん、不妊治療やらでお金は必要になりますし、願いが叶って子供が授かるようならそこの部分にもお金が必要。
ぜひともそうなって欲しいもんです。