形容詞

日本語の形容詞は大きく二つに分けられる。

イ形容詞とナ形容詞。

 

「大きい」とか「安い」なんかがイ形容詞。

「きれいな」や「静かな」がナ形容詞。

見分け方は簡単ですね。

これも連体(名詞を修飾)する時とそうでないときで、形の変化が起きるので、別々に覚えなければならない。

 

「あれは大きい犬です」

「あの犬は大きいです」

この場合、イ形容詞ではそのままの形で使える。

「あれはきれいな犬です」

「あの犬はきれいです」

こうなるとナ形容詞では「な」が消える。

 

否定の形でも、

「あの犬は大きくないです」と

「あの犬はきれいじゃないです」となって、微妙に異なる。

 

例外で「良い(い)」は「良くない(よ)」に変化する。

法則通りに変換してしまい「いくない」になりがち。

 

じゃぁ「大きな」はイ形容詞かナ形容詞か。

イ形容詞とかナ形容詞っていう言葉は日本語教育の現場で作られたものなので、どちらかに分けるならイ形容詞なのですが、国語では連体詞とされてて、後ろに名詞が来ないと使えない。

 

では「大きい木」と「大きな木」に意味の違いはあるのかというと、無い。

使い方は?

こちらもほぼ無い。

 

意味も使い方も同じ言葉は、長い時間を掛けて統合されて行くのが一般的。

そうなっていないって事は、何かしらの違いが在るからです。

 

例を挙げて説明するのも良いのですが、長くなりそうなので結論から言うと、「大きい木」とするよりも「大きな木」とした方が具体性が減じて抽象性が増すって事らしいです。

「私には夢がある」

キング牧師みたいになっちゃいましたが、この文章「I have a dream」を「I have a big dream」にした時、「私には大きい夢がある」にするのか「私には大きな夢がある」にするのか。

どちらも問題無さそうですが、「大きな」のほうが正しいという人が多いと思う。

この場合、抽象性が増すという事ではなく抽象的な概念のものとマッチすると言える。

 

ニュアンスなんでね、別になんの違和感も無いと言う人も居ると思います。

 

あと、外国人に教える時にはそこまで細かく伝える必要は無いと思う。