ヤギ、ウシ、キノコ

キャンディからバスで東へ30分ほどのところに、隊員の活動する街がある。
赴任してまだ数ヶ月の我ら一村一品グループの新メンバー。
彼の任地はトマト栽培や銀細工が盛んとのことで、トマトの加工品で何か出来るかな?と考えていたが、未だに良いアイデアも出ていないので訪問することも無かった。
で今回、彼の職場のすぐ近くでヤギやウシを飼って生活している人たちが居ると言うことで、一応畜産を学んだ俺に一度見に来て欲しいと誘ってくれた。
誘われれば、喜んで出て行く俺。


まず訪れたのはヤギ農家。

狭い敷地内に押し込められた四頭のヤギ。
掃除もされておらず、不衛生。
仔ヤギの運動スペース確保と、楽に掃除できる畜舎の構造をアドバイスして終了。
畜舎改造の予算確保をサムルディ職員にお願いした。


次もヤギ。
コンクリートでできた畜舎
しかし、以前は人間が住んでいた部屋を流用しており、窓はコンクリートで塞がれていた。
掃除はゆき届いているが、風の通りが悪くてアンモニア臭が立ち込めていた。
空気循環を良くする為に、ドアを常に開け放ち、そのドアの外に風を呼び込むためのついたてを立てるようにアドバイス


その後、キノコ栽培農家が居るとの事で急遽訪問。
以前から、JICAの職員さんにキノコを使った商品の開発を勧められてはいたが、自分の近所に農家さんが居なかったので進んでいなかった。
しかし、強く勧められては居たのでもう一度探してみようかと話をしていたのが、つい先週。
突然のキノコ登場に、心が弾む。

かなり本格的にやっている人だったけれど、スーパーに納品しても売れ残りを回収しなければならず、その費用などであまり儲かってはいない様子。
これは、ちょっとレシピを考えてから再訪問しなければ。


次は酪農家さん。

猛烈に筋肉痛の両足が、悲鳴をあげる坂道。
下って行くと牛の親子登場。
衛生状況も良く、乾草の質も良さそう。
話を聞くと、飲水量が少なそうなのでもう少し一回にやる水を増やして、さらに回数も増やすようにアドバイス


そろそろ帰ろうという事になって、歩いているとお香(シンハラ語ではハンドゥン クル)の生産者が居るとのことで、作業を見せてもらう。

まさに職人技。
技術的な指導はなにもできないのが悔しいけれど、何か売り方のアイデアを考えてみよう。






という訳で、一日中歩いてた。
筋肉痛の我が足は、弾けんばかりにパンパン。
小規模だけれど、久しぶりの畜産現場は本当に楽しかった。
やっぱり、ウシ好きだな。


あ、キノコのレシピも考えなきゃ。