いくつかのニュースをまとめて。
1.ナーマル・ラージャパクサは、元大統領のマヒンダがウガンダに持ち出したとされる現金を、ウガンダ政府から返還させるように交渉すべきだと、現大統領のラニル・ウィクラマシンハに要求したというニュース。
意味がわからない。
マヒンダはナーマルの父親です。
もちろん、父親の罪が子に及ばないというのは理解した上で発言しますけれど、やってることは貴方もおなじでしょ?
それを言うなら、ウィクラマシンハではなく、父親に直接議会で言えば良い。
以前にも貴方の一族がUAEだかに持ち出したとされる資金の開示を求めたことがあったはずですが、そのときはスリランカとの間に情報開示の条約がないことを理由に拒否された。
今回のことだって、そういった国を選んで持ち出しているのだろうし、仮に情報開示できたところで、ダミー口座の100個や200個は簡単に作れる国だろう。
そもそもが、なぜウガンダと繋がるのってことに国民の誰もが疑問を持っている。
中国の影響力が大きく、独裁職の強い国家を選定したからに他ならない。
スリランカ国民を舐めてるとしか思えない。
まぁ、こんな人間を当選させるスリランカ人なので舐められても仕方ないとも言えますが。
2.交通事故多発
スリランカでは交通事故が多発している現状が有る。
本当に気をつけないと、すぐ死亡事故が起きます。
そして、死亡しても保証金は雀の涙。
事故を起こした本人にとっても、保証金よりも車が廃車になることのほうが金銭的にも心理的にも負担は大きいでしょう。
妻からの毎夜の電話が日課ですが、たまに遅かったりすると一番最初に頭を過るのは「交通事故にでも遭遇したのではないだろうか?」ということです。
発生率で見ると、日本の2.5倍から3倍ほどだった気がしますが、圧倒的な死に損ですので注意は必要です。
3.地下銀行の摘発
やってることは通常の地下銀行と同じ。
例えばワタシが日本からスリランカの妻の元に送金したいとすると、日本にいる元締めに日本円を持参する(もしくはデジタルで送金)。
ここでは国内送金であり少額であることが重要。
通常の支払いや振込の範囲内のように見えることが大事です。
ワタシの資金を受け取った元締めは、スリランカに所有する口座からルピーを引き出し、手数料を抜いた分をワタシの妻へ支払う。
見かけ上は日本とスリランカ、それぞれの国で資金が移動しただけなので国際送金にはならないのですが、実質的にはワタシから妻への資金移動は完了している。
銀行を介した国際送金は手数料も高く、時間も掛かるが、このシステムでは多少安価にそして即座に送ることができる。
問題は、国際的な資金移動には免許が必要だということ。
こうした地下銀行を取りまとめるのは、もちろんギャングなどのイリーガルな組織であることも多いのですが、スリランカの小金持ちが手持ちのルピーを外貨に替える目的でやっている場合も多い。
移住するための前準備だったりもする。
FacebBookなどのSNSでも広告が出ていたりするらしいので、かなり一般的に行われている感じですね。
この犯罪の難しいところは、例えばスリランカで摘発したとしても、一定期間の手数料が押収されるだけであり、海外で引き受けた外貨は丸々保全されるってところ。
つまり、手数料を目的としたビジネスではなく、外貨への交換が主目的なのです。
スリランカでは外貨の取得は非常に難しいし、手数料も高額になる。
それを手数料をもらった上で交換できるのだから、こんなに素晴らしい犯罪はないのです。
だからこそ、手を染める人も多いし、捕まったところで手数料の押収と多少の罰金であれば、痛くも痒くもない。
今回の地下銀行の摘発のニュースや、送金を受け取れなかった事例なんかの紹介をして、消費者心理を替えていくしか無い。
この地下銀行システムによって被る正規銀行の損害や、未徴収の税金額を考えると、スリランカ政府にとっては大きなダメージには違いなのだから。
そもそも、もっと簡単に外貨が手に入り、迅速に入手できれば良いのですが、そのためには銀行システム自体を変革しなければならないし、それは世界的な問題なので無理。
というか銀行もやろうとしない。
あと、スリランカ経済の復興も必要だし。
ワタシは銀行ではない送金手段を使っていますが、それだって手数料は数%。
少額を送るほうが損をするシステムなので、スリランカ人にしてみれば地下銀行のほうがメリットが大きいのでしょうね。
思いつくままに書きました。