ゴミ捨てのルール

外国人と生活する一般の日本国民は、地域のルールを守ってくれないことを外国人在留者との生活で問題視することが多い。

 

日系ブラジル人居留地として一時は日本最大とも言われた保見団地では、夜遅くまでの大騒ぎや、団地退去時のゴミ放置、ゴミ捨てのルール無視などが大きな問題として取り扱われていたこともあった。

その保見団地も現在では日系ブラジル人は減少し、中華系の在留者が多くなっている。

 

ゴミ捨てのルールに関して言うと、行政側にも問題が有るように思う。

 

ゴミステーションにはしっかりとルールが明文化されているし、同じものが各戸には紙面で配布されている。

しかしそれは日本語で書かれたもの。

小さく、そして不完全な文章が英語やポルトガル語で書かれているが、それを読んだだけではルールは守れない。

必要に応じて市役所で完全な英文のものやポルトガル語のものを入手しなければ、理解できない。

 

ほとんどの外国人は「そこまでする必要があるのか?」と疑問に思うことでしょう。

なぜなら彼らの母国では、そこまでの徹底した分別などは無いし、中途半端とは言え英文やポルトガル語で付記されているのだから、それを読んで対処すれば良いと考えることでしょう。

 

例えばですが、ワタシの住む地域の指定ごみ袋には【生ゴミの水分を切ってください】と日本語が印字されていて、それと同様の文章が英語、中国語、ポルトガル語でも印字されている。

しかし、【朝の八時までにゴミステーションに出してください】という文言は日本語のみ。

この対応で「外国人はゴミ出しの時間を守らない」と文句を言うのは、なんかムズムズする。

 

道路の案内や公共施設での表記にも言えることですが、多国語表記することは親切だと思うけれど、そこに日本語と同じだけの情報量を記載しないのであれば、余計な問題を起こすことに繋がりはしませんか?

 

公共の施設でこんなにも多国語表記の有る国なんて日本のみです。

営利目的であれば、外国でも見たことありますけど、大抵は母国語と英語のみ。

中途半端に書かれると、それだけを見て充分と判断する外国人は増えてしまいますし、そこに不完全な情報を記載しておいて「外国人はルールを守らない」と文句を言うのはお門違い。