大麻グミ

大麻グミでの健康被害が出てますね。

大麻の作用を起こす主成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)。

大麻のことを「葉っぱ」などと隠語で呼ぶ文化があるけれど、実際には葉よりも花穂のほうが成分濃度が高く利用価値も高い。

日本では茎や種を日常生活で使う文化が根付いてましたので、大麻を違法薬物に指定する際に、まわりくどいことをする必要があった。

まずは栽培する人は許可制。

種や茎にはTHCなんかの薬効成分が殆んど含まれないとは言えゼロでは無いので、尿検査などで成分が検出されても逮捕には至らない。

つまり大麻を吸ったのか種を食べてたまたま成分が検出されたのか判別出来ないので、大麻の使用は違法とはせず、大麻の種や真っ当な麻製品以外を所持していた場合において「違反」としました。

使用は合法。

許可なく所持、譲渡、栽培などをすると違法。

不思議な法律が出来上がった経緯は、以上です。

 

もともと大麻取締法の制定も戦後のアメリカ統治下にアメリカ側から要請されて施行されたため、アメリカの半数近くの州で嗜好用大麻が解禁されてしまうと、右へ倣えの日本政府は大麻解禁に動く可能性もある。

被害者の居ない犯罪と言われて久しいし、外圧に弱い国ですから。

 

ただ、今回の事件のように大麻の成分が含まれるとは知らずに使用してしまうような状態が発生してしまうと、話は変わってくる。

解禁するのか、より厳しくするのか。

 

 

化学合成技術の発達で、麻薬の取り締まりはイタチごっこ

 

まずは痲薬取締法で大麻、ヘロイン、コカインなんかが指定され、そこから覚醒剤LSD睡眠薬なども管理されるようになった。

そのころから麻薬という曖昧な定義が、化学物質で定義されるようになる。

管理統制が厳しくなるにつれコカイン、ヘロイン、覚醒剤が入手困難になり、犯罪グループは向精神薬などの処方薬の治療外使用に目を付けていたから。

なので、そういった精神に作用する処方薬などの取締を厳しくし、同時に麻薬をそこに含まれる成分で定義付けた。

 

しかし犯罪グループも、無駄に賢い。

 

成分で定義するのなら、その化学物質の構造を少しだけいじって別の成分に変えてやれば良いのではと考える。

化学構造が違えば別の物質ですから。

大麻で言えばTHC分子式は炭素、水素、酸素から構成される一意の構造を持つ物質。

たとえば、その構造の末端にくっついている分子を別の場所にくっつけたり、別の分子に置き換えたりすると、厳密には別の物質になる。

別の物質とは言え、基本構造が同じなため、人体への作用は似通っていたりするし、場合によってはより強力に作用したりもする。

こうした事は全世界の科学者が純粋に医療目的だったり基礎科学の一環として研究しており、当然公表されているので、それを犯罪グループが悪用する。

 

新しい薬物が流通し、問題が表面化すると違法薬物に指定され、そのうちに少しだけ構造を変えた別の物質が流通しだす。

 

無限ループです。

 

 

そんな中、日本在住スリランカ人による大麻の含まれる固形物の密輸が相次いで発覚している。

どちらもスリランカからの郵送で、福岡では960グラム、末端価格で1000万円を超えるとされた大麻固形物が発見、押収された。

山口でも、ほぼ同じぐらいのものが押収された。

 

福岡は会社役員のスリランカ人で容疑は否認。

山口は専門学生で個人使用するつもりだったと言う。

末端価格で1000万円を個人使用するとは凄まじいですが、これは日本での末端価格。

こういった薬物は海を超える毎に価格は何十倍にも跳ね上がるので、スリランカでの末端価格は日本と比較して、かなり安いし、さらに言うと今回の輸入元であるスリランカパキスタンやインドから輸入しているので、原価はさらに下がる。

なので個人使用が目的というのも一理あるかな。

専門学生のケースでは、固形物の入った缶に「カンナビス」と明記されていたと言うので、もしかしたら日本では違法では無いと思い込んでいたのでは?なんていう擁護派のコメントも有ったりした。

まぁこれに関しては、スリランカでも違法なんでね。

スリランカから輸入した時点で、スリランカの法律も日本の法律もどちらにしても尊重する精神は皆無だったと断言出来るし、発覚した場合の言い訳として「違法だと知らなかった。知っていればわざわざカンナビスと書いて送るような馬鹿な事はしない」とでも言うつもりだったのでは?と考えてしまう。

スリランカでは日本と比較して安く手に入るとは言え、日本で専門学生をしているような人物が買えるような値段では無いし量でも無い。

なので背後には犯罪グループが関与していると見て間違いないと思う。

 

スリランカでは海外発送する個人の荷物は中身を確認してから封をする流れ。

ということは郵便局の職員なり、発送業者にもマージンを支払って見逃して貰っている可能性が高いことが予想される。

 

経済危機のスリランカ

見ないふりをするだけで手軽にお金が稼げる立場の警察や公務員の犯罪は増加傾向。

犯罪に積極的には関与しないけれど、責任感の薄いだけの人は掃いて捨てるほど居ますのでね。

嫌な状況です。