1500人の医師が国外に

スリランカの話です。

今年一年で1500人ほどの医師や専門医が国外に働き口を求めて出ていったとか。

 

スリランカの人口は2200万人。

今はもう少し少ないかな。

その内、医師の資格を持つのは二万人ほどとか。

1500/20000×100=7.5

医師の7.5%が国外に出たって事ですね。

今年だけですからね。

去年も700人出てます。

 

これに加えて酷い話が、国費で海外に研修に行った一つのケースでは、8人中二人しか帰国しなかったとか。

国費で海外にいって、亡命申請してるんです。

 

こんな状況では、まともに医療機関が維持できるはずもなく、僻地を中心に40以上のクリニックが閉鎖されたとか。

 

家の近くで受診出来なくなって、地域の中核病院に行く。

そこに勤める医師は、給与も増えないのに仕事量が激増。

嫌気が差して国外への流出に拍車がかかる。

悪循環ですね。

 

これを受けて、国は今まで認めて来なかった私立の医科大の設置許可を検討し始めた。

医師不足になるのは明白ですしね。

国立大で無料の教育を提供したのに、国内で還元されずに海外に行かれては厳しいですよね。

私立の医大が設置されると、払った授業料を回収しなければならないので、診療費の高額化に進む。

国立病院は格安だけれど、医者が居ない。

私立病院は高額だけれど、待ち時間が短い。

今もその傾向は強いですけど、より明確化しますね。

 

収入が低く、物価も安く無い。

満足な医療を受けるのには高額な支払いが必要で、なのに充分な医薬品が無い。

真面目に勉強して大学を出ても仕事は少なく、同じ職場の縁故採用の低学歴な人より給与が低い。

富裕層が吸い上げたルピーは地下銀行でドルに変えられて、海外での消費に廻される。

治安の良さは一つのアピールポイントだったのに、今ではドラッグが簡単に手に入る国として別の注目を浴びる状況。

 

どこから手をつければ良いのか。