カオマンガイ

本日のメニューはカオマンガイ

皆様ご存知、タイの定番屋台料理ですね。

 

タイ、シンガポール、マレーシアなど東南アジア全域で同じような料理が食べられている。

オリジナルは中国の海南だと言われていて、そこから華僑として各地に渡った人たちが、それぞれ現地の食材で作り独自進化していった。

 

カオマンガイのカオは米、ガイは鶏。

ここまではタイの料理が好きな人には知られた単語。

いろんな料理にこの単語が出てくるのでね。

しかしマンって言うのは、あまり聞かない気がする。

タイ素人の限界ですね。

意味は油ということらしいのですが、料理に使われると調理法を示すことになっている。

ただし、この場合は「艶のある」とか、そういった感じらしいです(諸説あると思います)。

 

スリランカでもたまに作ってました。

いろんな作り方を調べてはイイとこ取りして、その時の材料や状況でアレンジしてます。

 

今回は四人分で米3合、鶏モモ2枚。

米は日本米です。

鶏モモ二枚だけでは充分なスープが取れないので、普通ならチキンスープの素なんかを足すことになるのですが、冷凍庫に鶏ガラ(半分)があったので、これを使う。

というか、鶏ガラがあったからカオマンガイにしようと思ったという方が正しいですね。

鶏ガラとモモ肉を鍋に入れ、一度煮立たせて灰汁をとる。

灰汁が落ち着いたら、炊飯器の釜に移してショウガ、ニンニク、ネギ頭、塩、コショウ(粒のまま)を入れて炊飯する。

これで、放ったらかし。

出汁を取るような長い時間をガス調理するのは、余震も起きてますしまだ心配。

炊飯器を使えば安心だし、お手軽です。

 

茹でた鶏モモは冷水で冷やすというのが、タイ人の作り方。

流水で洗って氷水で冷やしたりしてます。

これで艶のあるしっとりした肉になると言うのですが、どうなんですかね。

ゼラチン質を固めてプルプルな状態にするのが目的だとするなら、ビニール袋に少量の煮汁と一緒に入れて、それを氷水で冷やすという手法を採用したいですね。

ただ、これは家族向けに少量のカオマンガイを作るときにしか無理。

プロがこれをするのは作業効率的に無理でしょうから。

そして、実際にビニール袋に入れて冷やしたのですが、汁に溶け出たゼラチン質が肉の表面で冷え固まってしまい、見た目が美しくない。

大量に美しく作るプロが採用する方法には、やはり理由があるもんです。

 

今回は食べる時にモモ肉を少しだけ温めて、煮凝り状態を解消しました。

 

スープに浮いている鶏油で玉ねぎスライスを炒め、さらにしょうがとニンニクのみじん切りを加え、しっかりと炒める。

飴色玉ねぎを作るような手順ですが、細かいことは気にしなくても大丈夫。

多少焦げ目がついたとしても、香ばしさが出るぐらいに考えて平気。

そこに米を投入。

油をコメ全体に行き渡らすイメージで、軽く炒めたら炊飯器に移して、スープを通常の水加減で入れて、炊飯スタート。

 

で、あとはタレ。

ブンブンチョッパーでしょうがとニンニクをみじん切りにし、カッターを外してそのまま味噌、醤油、ナンプラー、酢、砂糖を入れる。

味噌はタオチオというタイの大豆ペーストの代用。

タオチオはかなり塩味が強いので、味噌で物足りないなら塩で調整可能。

タイの醤油シーユダムは、薄口醤油と砂糖で代用。

シーユカオという薄口醤油に似たものに糖蜜を足したのがシーユダムなので、まぁこれで良いでしょう。

好みでチリのフレークを入れても良いし、辛いのが苦手という人が同席するなら、別添えにしても良い。

 

きゅうりとパクチーを準備したら完成。

 

 

余った出汁に、冬瓜やゴーヤを入れてスープに仕立てればタイの屋台感が増します。

今回は大根を入れました。

足りない塩味はナンプラーで調整。

 

ワタシのイイとこ取りレシピは、こんな感じ。

いわゆる王道のカオマンガイはコメが白いと思いますが、これだとかなり茶色いです。

その分、香ばしさはあるのですが、白いのが良いって人は、ニンニクとしょうがを色付けないようにサッと炒めてコメを炊くと良いかな。

玉ねぎも不要。

なんなら、コメも炒めずに普通に炊いても良い。

 

玉ねぎ、しょうが、ニンニク、コメ。

この全てを炒めてから炊くのが一番色が付くし香ばしさも強い。

玉ねぎ無し、ショウガ、ニンニク、コメを一切炒めないで炊くと、さっぱりとした口当たり。

 

この幅のなかで、どれを炒めてどれを炒めないかの選択。

色と風味と口当たりは、どれを選択するかで決まります。

 

タレも正直言って好みです。

タオチオはやはり味噌とは違う風味があるし、シーユダムもそう。

そこが譲れないなら、輸入食材店で物色すれば結構簡単に手に入る。

アマゾンでも売ってますし。

酢もライムで置き換えたり。

 

いろんな味があるから楽しい。

 

まだまだワタシも自分の理想的なカオマンガイを探ってます。

 

因みに、ワタシの地元でカオマンガイを食べることの出来る店を探して見たところ、カオマンガイ一人前で1350円でした。

バンコクで食べたら40バーツ(今のレートなら165円)。

何故かスープが味噌汁だったし、食べに行くことは無いだろうな。

1350円あれば今日のレシピなら10人前は作れると思うので、バンコクの値段と変わらない。

 

鶏ガラが安く手に入るなら、是非とも鶏ガラで出汁をとって作って欲しい。